スリランカの世界遺産全8ヶ所まとめ (地図付き)
目次
スリランカの世界遺産は2024年現在8か所です。文化三角地帯と呼ばれるキャンディ、アヌラーダプラ、ポロンナルワを結んだ3角形の内部にはシンハラ王朝時代の遺跡があり、5か所が世界遺産登録を受けています。
スリランカ中央部から南部にかけては高山地帯で、豊かな自然環境を利用したセイロンティーの産地となっています。信仰の山、スリー・パーダを含むスリランカ中央高地や、豊かな熱帯雨林のシンハラージャ森林保護区などの自然遺産も見どころです。
また、南部にはスリランカ植民地時代の歴史を物語る、コロニアル建築が残るゴール城塞があります。
実際にすべての世界遺産を訪れた筆者の雑感も含めてお楽しみください。
1.聖地アヌラーダプラ (1982年登録)
おすすめ度★★★☆☆
スリランカで最初に登録された世界遺産の一つで、”スリランカの文化三角地帯”の北西部にある都市で、紀元前5世紀~10世紀頃までスリランカ最古の王都として繁栄しました。
イスルムニヤ精舎やアバヤギリ大塔、ブッダガヤの枝木を移植したと伝わるスリー・マハー菩提樹などの神聖な寺院群が見どころです。
主な交通手段は電車かバスで、いずれもコロンボからは5-7時間ほどかかります。文化三角地帯の他の構成資産と合わせて訪れるのがおすすめです。
2.古都ポロンナルワ (1982年登録)
おすすめ度★★☆☆☆
こちらもスリランカで最初に登録された世界遺産の一つで、”スリランカの文化三角地帯”の北東部にある都市です。インドのタミル王朝の攻撃を受け、撤退する形で、アヌラーダプラからこちらに遷都し、繁栄しました。
王宮跡や寺院など11の構造物が密集するクワドラングル、大きな岩に彫られた4体の仏像があるガル・ヴィハーラなどの見どころが点在します。
コロンボから鉄道が1日2本、バスもダンブッラ経由で運行していますが、いずれも6-7時間が目安です。交通の便が若干悪いため、少し注意が必要な世界遺産です。
3.古都シーギリヤ (1982年登録)
おすすめ度★★★★★
同じくスリランカで最初に登録された世界遺産の一つで、”スリランカの文化三角地帯”の中心部にあり、スリランカでもっとも有名な世界遺産です。
平原にある高さ195mの岩の上に築かれた王朝の遺跡で、5-6世紀ごろに築城されました。獅子の手を模した彫刻の門や、岸壁に描かれたシーギリヤ・レディなども見ごたえがあります。
コロンボからは、バスで3時間ほどのダンブッラまで行き、さらにバスを乗り換えて1時間ほどかかります。人気の観光地で日中は非常に混雑します。じっくりと時間をかけて訪問したい世界遺産です。
4.聖地キャンディ (1988年登録)
おすすめ度★★★☆☆
スリランカの文化三角地帯、南部の高地に位置するキャンディは、インドのタミル朝から幾度も侵攻を受けたシンハラ王朝が、退陣するように南下し、15世紀頃に首都となり、栄えました。
市内中心部の仏歯寺、ダラダー・マーリガーワ寺院には仏陀の歯が奉納されており、多くの人々が巡礼に訪れます。仏歯が解放されるのはプージャーと呼ばれる儀式の間のみで、5:30、9:30、18:30と時刻が決まっています。
コロンボから鉄道やバスが頻繁に発着しており、所要は約3時間です。観光名所も市内中心部に集中しており、観光しやすい世界遺産です。
5.ゴールの旧市街と要塞 (1988年登録)
おすすめ度★☆☆☆☆
ゴールの旧市街と要塞はスリランカの南西部、ビーチで有名な海岸沿いにある世界遺産で、ポルトガルによって築かれたゴール城塞は、その後植民地支配の重要な防衛拠点となりました。
砲台などが残る城塞は約3km程で、城壁に囲まれた旧市街にはポルトガル・オランダ・イギリスなど西洋風のコロニアル建築が残ります。城塞は半日もあればじっくり観光することができる広さです。
スリランカでも人気のバカンス地で、コロンボから鉄道が通っている他、バスも頻繁に発着しており、所要は3-4時間です。城塞も徒歩圏内にあり、アクセスは良好です。
6.シンハラージャ森林保護区 (1988登録)
おすすめ度★☆☆☆☆
シンハラージャ森林保護区はスリランカ南部に広がる森林地帯で、付近の街ラトゥナプラからバスを2本乗り継いで訪問します。
園内は自然保護の観点から観光客単独で入ることはできず、レンジャーが付き添い、見学する形になります。豊かな熱帯雨林には多くの固有種が生息しています。
この自然遺産は訪問が難しく、また生態系に興味がないとなかなか楽しむことができないかもしれません。
7.ランギリ・ダンブッラの石窟寺院 (1991年登録)
おすすめ度★★★★☆
スリランカの”文化三角地帯”中央部の街、ダンブッラにある世界遺産で、洞窟の中に金色の仏像と壁画が描かれていることから”黄金寺院”の名を冠しています。
その歴史は古く、紀元前3世紀には今の形の前身となる洞窟寺院が築かれていたと言います。
シーギリヤ・ロックもダンブッラからアクセスすることから、これらの世界遺産はセットで訪れることが多いように思います。
8.スリランカの中央高地 (2010年登録)
おすすめ度★★☆☆☆
スリランカの世界遺産では最も新しく、前回の登録から約20年の年月を経て登録された”スリランカ中央高地”はホートンプレインズ国立公園、ピークウィルダネス保護区、ナックルズ保護区の3か所で構成されています。
セイロンティーの生産で有名な高地には豊かな自然が残されており、高原特有の動植物が生息しています。
いずれも訪問は公共交通機関ではなくチャーターを利用することになりますが、絶景も堪能できる世界遺産です。
以上が8か所の世界遺産です。島国シンハラージャ王国で育った特有の文化や建築様式、豊かな自然などの魅力がいっぱい詰まったスリランカの世界遺産、ぜひたくさんの場所を訪れてみてください。
よければ筆者の旅行記もどうぞ。
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