聖地キャンディ
目次
難易度★★☆☆☆
スリランカの世界遺産、キャンディは15世紀ごろに発展したシンハラ王朝の都市です。インドのタミル王朝に追われるように南へ、南へ、アヌラーダプラ、ポロンナルワなどへと遷都を繰り返し、このキャンディに都を築きました。
その後はポルトガルの植民地支配やオランダ、イギリスの支配を受けたシンハラ王朝の都キャンディは、1815年にイギリスによって滅ぼされました。現在もスリランカ仏教の聖地であり、特に中心部の仏歯寺は仏陀の歯が奉納されており、人々の信仰の対象となっています。
文化三角地帯の南部、標高500mのやや高地にあります。鉄道が通っている他、バスが頻繁に運行しているためアクセスは容易です。やや高所のため、スリランカの他の都市と比べ、やや気温が低めです。
キャンディの行き方
●キャンディはスリランカの文化三角地帯の南端にあたる街で、コロンボから鉄道が運行しており、所要2時間半~3時間半です。キャンディ駅は市内中心部から南へ400mほどの位置にあり、徒歩圏内です。
●バスはコロンボから3時間半、ダンブッラから2時間、アヌラーダプラからダンブッラ経由で4時間です。バスターミナルは市内中心部から南東方向に点在していますが、いずれも徒歩圏内です。
●世界遺産、聖地キャンディの見どころは市内中心部東側にある”仏歯寺”です。徒歩圏内にあるため、アクセスは容易です。仏歯の部屋が公開されるプージャーは5:30、9:30、18:30の1日3回のみで、特に9:30の回は非常に混み合います。
キャンディ駅。市内中心部から南側。スリーウィラーでも安く済むほど近い。
スリランカ各方面に出ているが、本数はそれほど多くない。
キャンディのバスターミナルは点在し、行先ごとに乗り場が異なる。
レトロなバスが行き交うキャンディ市内。標高が高く気温がやや低い。
メインストリートを東側に歩いていくと、仏歯寺が見えてくる。
仏歯寺 ダラダー・マーリガーワ寺院
聖地キャンディは信仰の対象としてスリランカ各地から多くの人が巡礼に訪れており、その対象となっているのがダラダー・マーリガーワ寺院、通称仏歯寺です。
仏歯寺は聖地キャンディを象徴する寺院で、その名の通り仏陀の歯(犬歯)が奉納されています。この歯は4世紀頃スリランカに渡ってきたとされ、その後アヌラーダプラやポロンナルワなどシンハラ王朝の遷都に合わせて移動し、16世紀後半にこの地に運ばれました。
仏歯が解放されるのはプージャーと呼ばれる儀式の間のみで、1日3回、5:30、9:30、18:30と時刻が決まっています。とくに午前9:30の回は多くの人で賑わうため、早朝の回を狙うと確実でしょう。
厳格な手荷物検査、X線、金属探知、ボディチェックがあり、堂内には靴を脱いで上がります。また、露出の高い恰好では中に入ることはできません。重要な聖地であることを理解し、静かに見学しましょう。
仏歯寺のセキュリティゲート・荷物検査もX線を通す。厳重な検査なので時間がかかる。
チェックを抜けると正面に白く美しい仏歯寺が見えてくる。
通路の左手には象が飼育されているエリアがある。子供と思われる象が見られた。
スリランカの人々にとっての聖地で、各地から毎日多くの人が礼拝に訪れる。
外観の白い8角形の建物と茶色の屋根はシンハラ建築の特徴である。
外国人用入り口は建物に向かって右手側にある。靴を脱いで堂内に入る。
本堂の1階部分。プージャーの際は楽器を演奏し、祈りがささげられていた。
仏歯寺内は変わった構造をしており、2階に通路部分がある。
仏歯寺の原語”マーリガーワ”は宮殿を指す語で、本堂は寺院と言うより社に近い。
2階部分ではプージャーの際に仏歯が公開される。毎日多くの人が詰めかけ、熱気がこもる。
本堂2階部分の祈りの場。右手奥側に仏歯が収められたケースが置かれている。
歯そのものが公開されることはほとんど無く、写真のような黄金色のケースが見られる。
仏歯寺の裏手にある博物館。展示は少ないが共通チケットなので見ておきたい。
北側にある集会所の跡。木造のしっかりとした構造が残り、歴史を感じる。
仏歯寺の南側、市内中心部にある人造のキャンディ湖。豊かな自然もキャンディの特徴である。
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