スリランカ中央高地
目次
難易度★★★★★
スリランカの自然遺産、スリランカ中央高地は標高2500m付近の高地にある自然保護区群で、ホートンプレインズ国立公園、ピークウィルダネス保護区、ナックルズ保護区の3つで構成されています。
スリランカの気候によって育まれた熱帯雨林と高所ゆえの独自の生態系、豊かな自然が認められています。また、ピーク・ウィルダネス保護区のスリー・パーダと呼ばれる山は、スリランカ信仰の聖地であり、文化的にも重要な場所です。
ナックルズ森林保護区はキャンディ北部の街マータレー、ホートンプレインズ国立公園はキャンディ南部のヌワラエリヤ、ピーク・ウィルダネス保護区はハットンがアクセスの起点となります。いずれも高所のためアクセスが難しく、トレッキングが見学のメインとなるため体力も求められる、スリランカ国内では屈指の訪問難易度を誇る世界遺産です。
ヌワラエリヤの行き方
●スリランカ中央高地の内、最もアクセスが容易でアップダウンが少なくトレッキングしやすいのはヌワラエリヤから行けるホートンプレインズ国立公園です。
●ヌワラエリヤはセイロンティーの産地として有名な高原のリゾート地で、ゴルフ場も多く、宿の相場がやや高めになっています。主な交通手段はバスですが、高原のため時間がかかります。コロンボからバスで5時間、キャンディからは2時間半ほどです。ヌワラエリヤのバスターミナルは市内中心部に位置しており、アクセスは便利です。
●ヌワラエリヤの鉄道はナーヌ・オヤ駅で、市街地から10km、車で10分ほど離れています。コロンボから6時間、キャンディからは4時間です。所要時間もバスより長く不便ですが、キャンディ-ヌワラエリヤ間の鉄道の車窓は絶景が多く非常に魅力的で評判が良いです。
ヌワラエリヤのバスターミナル。市内中心にありアクセスしやすい。
スリランカ高地の交通の要所で、東西南北の各都市からバスが運行している。
ゴルフ場が多い高原のリゾート地であり、全体的に物価が高い。
ホートンプレインズ国立公園の行き方
●ヌワラエリヤからホートンプレインズ国立公園までは車で片道2時間。公共交通機関はありませんが、たいていは宿で相談すると車を手配してもらえます。5-6時間のチャーターで料金は2000ルピー(2019年時点)。
●中間にはパッティポラという駅がありますが、この鉄道駅からホートンプレインズ国立公園の入り口までは約15km、徒歩3時間かかります。本数も少なく、パッティポラはとても小さな町なのでタクシーが見つかる保証はありません。
●ホートンプレインズ国立公園は1周できるトレッキングコースが整備されており、所要は2時間半~3時間ほどです。アップダウンは少なく歩きやすいですが、トレッキング用の服装で、あらかじめ水分は持って訪問しましょう。
●開館は6時~18時、入場料金は4000ルピー(2019年時点)でした。
車で2時間、山道をひたすら進む。ヌワラエリヤ出発は5時前だった。
ホートンプレインズ国立公園の入場ゲート。大型のバスはここで乗換えとなる。
左手にあるチケットオフィス。ここからトレッキング入り口まで車で10分離れている。
トレッキングコース前の駐車場。日中は多くの人が訪れ混雑する。
駐車場付近にある展望スペース。トレッキングに行かない人はここから楽しむ。
野生のシカがのんびりと草を食している。野生動物への餌付けは禁止。
英国人が生物を観測するために建てた洋風の家。公園に関する展示がある。
生態系、環境保護のためしっかりと荷物チェックを受けてから入場する。
ホートンプレインズ国立公園
ホートンプレインズ国立公園は標高2000mの高地にある自然公園で、スリランカの熱帯湿潤気候が育んだ豊かな自然と高原の固有種が多数生息しています。
1周4km、所要2時間半~3時間のゆるやかなトレッキングコースとなっており、途中にはワールドエンド、リトルワールドエンドというまさに”世界の果て”のように切り立った崖や、ベイカーの滝という大きな滝があります。
朝早い時間帯は人も少なく、野生のシカや野鳥が多く見られます。日中は多くの観光客が来訪し混雑するため、人の少ない早朝に訪れるのがおすすめです。
のどかな高原をトレッキングする。運が良ければ野生の動物に遭遇することも。
筆者が訪れたのは早朝で、大きなシカが悠然と目の前を横切っていった。
全体的に湿地帯が多く湿っているので、岩場はとても滑りやすい。
トレッキング中はこのような絶景が続き、最後まで飽きない楽しさがある。
右はベイカーの滝、左はリトルワールドエンド方面。どちら周りでもここに戻ってくる。
杜を抜けると切り立った崖、リトル・ワールドエンドが遠くに見えてくる。
このように歩きにくい岩場などもあるので、歩きやすい靴、服装がベスト。
崖の絶景があるリトルワールドエンド展望台。早朝なので観光客は居なかった。
展望台からはスリランカの緑豊かな大地を一望することができる。
このように柵の無い道を歩く場所もあるので、崖側には近寄らないようにしたい。
世界の果て、ワールドエンドと呼ばれる、ホートンプレインズ国立公園で一番の見どころ。
切り立った崖は高さ1000mにもなるという。爽快感もあって気持ちいい展望台。
ワールドエンドが折り返し地点で、駐車場まで残り半分のルートを進む。
高原らしい涼しい風が吹く湿地帯。野鳥のさえずりも聞こえる。
ベイカーの滝と呼ばれる大滝。ルートの途中の分帰路にある。往復5分程度。
近づくと水しぶきが顔にかかるほどの迫力ある大滝。
展望台は滝のすぐ近くまで続いており、近くでマイナスイオンを感じられる。
ベイカーの滝全景。筆者訪問時、前日は大雨で、水量が増しており迫力満点だった。
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