古都ポロンナルワ 【スリランカ】 行き方と難易度

古都ポロンナルワ

難易度★★★☆☆

世界遺産、古都ポロンナルワはスリランカの文化三角地帯の東部にあります。1017年、インドのタミル王朝の攻撃を受けたシンハラ王朝がポロンナルワに撤退する形で遷都し、繁栄しました。

アヌラーダプラと同じく構成資産である遺跡が広範囲に点在しており、レンタサイクルやスリーウィラーで巡るのが一般的です。半日~1日あれば見どころは網羅できるでしょう。

コロンボから鉄道が通っていますが、本数は1日2本程度と少なめです。ダンブッラやアヌラーダプラから頻繁にバスが出ており、これら文化三角地帯の世界遺産と合わせて巡るのがおすすめです。

ポロンナルワの見どころ分布図。

古都ポロンナルワの行き方

●ポロンナルワはスリランカの文化三角地帯の東部にある街で、コロンボから鉄道が1日2本ほど運行しています。所要は6時間ほどです。駅は街の中心部より南東に5km、車で10分ほどと離れています。

●バスはコロンボからダンブッラ経由で5時間半、ダンブッラから1時間半、アヌラーダプラから3時間半です。バスターミナルは駅の向かい側で、世界遺産からは5km程離れています。チケットオフィスのあるポロンナルワ博物館付近で降ろしてもらうことも可能です。

●ポロンナルワの外国人向け共通チケットはポロンナルワ博物館・チケットオフィスで購入します。遺跡はどれも野外施設で、日の出から日没までが開館時間の目安です。

世界遺産の見どころは南北5km,東西2kmの範囲に点在しており、レンタサイクルもしくはスリーウィラーをチャーターして巡ることになります。日中は強烈な日差しが照り付けるので、道に迷う心配のいらないスリーウィラーがおすすめです。

ポトグル・ヴィハーラ

ポロンナルワの遺跡群はパラークラマ・サムドラと呼ばれる巨大な人口貯水池近くに点在しており、ポトグル・ヴィハーラはポロンナルワの構成資産で最も南側にある遺跡です。

ポトグル・ヴィハーラは僧院で、現存するレンガ積みの遺跡は図書館として使用され、仏教の経典が保管されていました。土台部分を中心に良く保存されており、ポロンナルワ繁栄の様子が分かります。

ポトグル・ヴィハーラの遺跡周辺は大きな公園のようになっている。

こちらが図書館として使用されていた遺跡。土台からかなり大きな規模であったと推察できる。

この中にヤシの葉の経典が保存されていた。天井部分は崩落している。

土台と支柱が残る遺跡は、かつての僧院の一部と思われる。

同敷地内にある立像はスリランカ紙幣にも描かれた。実際のモデルは不明。

ガル・ヴィハーラ

ガル・ヴィハーラはポロンナルワの遺跡地区の北部にあり、巨大な岩に彫られた涅槃像、座像、立像の3つが主な見どころです。

仏教寺院として12世紀に建てられたこの僧院は、シンハラを代表する美しい彫像群を有することから、別名”岩の僧院“とも呼ばれています。

ポロンナルワの中でも人気の観光地の一つで、多くの外国人観光客を見かけます。ここは入場チケットの確認があります。また、無料の給水スポットがあり、ペットボトルに水をくむことができます。

ガル・ヴィハーラの周辺は出店も立ち並び、ひときわ賑わっている。

2-3分進むと巨大な屋根の下に岩に彫られた彫像群が見えてくる。靴を脱いでから敷地に入る。

右から涅槃像、立像、洞窟の座像、座像と並ぶ。まさに、”岩の僧院”。

仏陀の坐像。高さは4.6m。彫像の背後にも壁画が彫られているのが見える。

高さ約7mの立像と、幅14mの涅槃像。どちらも非常に保存状態がよく、美しい。

クワドラングル

クワドラングルはポロンナルワの遺跡群の中心部にある構成資産で、仏塔やドーム、寺院跡や石碑など11にも及ぶ構造物が密集しています。ポロンナルワ王宮跡にも近く、ポロンナルワ繁栄時の仏教の中心地であったと考えられています。

最も目を引く円形の仏塔、ワタターゲには悪魔の侵入を防ぐ目的で象られたムーンストーン、ガードストーンが残っています。就寝部には座像とダーガバがあり、それらを守るように円形のドームで囲まれています。

その向かいには屋根が残っておらず、立像がむき出しになった仏歯寺跡、ハタターゲや、クワドラングルの奥には巨大な仏堂などの見どころが点在します。

いずれも見学時、敷地内に入るたびに靴を脱いで見学することになります。日の光に照らされて石はとても暑くなっているため、やけどしないよう必ず靴下を用意していきましょう。

駐車場でスリーウィラーを降り、階段を数段登ってクワドラングルに向かう。

円形の仏塔、ワタターゲ。7世紀ごろ建築されたもの。

内部には仏像とダーガバがある。四方に入り口があり、周囲はドーム状に囲まれている。

入り口の床には悪魔の侵入を防ぐとされる、ムーンストーンが描かれている。

ハスの花とつぼみを模した柱が美しい読経所、ラター・マンダパヤ。

“石の本”と呼ばれる石誌、ガルポタ。ヤシの葉の形をしているのはいかにも南国らしい。

ハタターゲと呼ばれる寺院跡。内部には彫像が残る。靴を脱いで見学するのだが、石畳はとても熱い。

クワドラングルの奥手にある仏堂、トゥーパーラーマ。内部では多くの人が祈りをささげていた。

王宮跡

クワドラングルから100mほど南の位置にある王宮跡は、その名の通りポロンナルワ王宮があったとされる遺跡群ですが、現在はその姿はほとんど残っていません。

7階建ての巨大な建造物だったとされる王宮は、現在ではごく一部の壁が数m分残っているのみです。壁の厚さは約3mと、近くで見ると重厚感があります。

敷地内にはその他、閣議場沐浴場など、王宮らしい遺跡が残り、ポロンナルワ王族の暮らしの一端がうかがえます。

一部の壁の身が残る王宮跡。建築当時はこの倍以上の高さがあったとされる。

壁の一部と土台部分が残るのみで、王宮内部はほとんどが損失している。

王宮の近くにある閣議場。さまざまな動物の彫像があり、厳かな雰囲気を醸している。

石柱には当時の大臣の名が記されており、それぞれの席に座ったとされる。

裏手には”ニッサンカ・マーラ王子の沐浴場”と呼ばれる場所があり、こちらも見ごたえがある。

ランカティラカ

ポロンナルワの中心部、王宮やクワドラングルがある場所からやや北、300mほどの静かな場所にあるランカティラカは13世紀ごろに建てられた巨大な仏殿です。

高さ17mを越える巨大な仏殿は天井部を除き、多くがそのまま残っており、奥には大きな立像があります。

ポロンナルワ中心部から少し離れた場所に巨大な仏殿がある。

正面に立つとその大きさに圧倒される。この辺りは観光客も少なく、落ち着く。

中には巨大な仏像があるが、顔の部分は崩れてしまっている。

 

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