アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術の行き方
目次
日帰り難易度★★★★★
アルタミラ洞窟の壁画といえば、フランスのラスコーと並ぶ人類史を語る上で外すことのできない遺産です。
1万5000年前の人類による壁画とされ、今なお空気に触れたことによる酸化で損傷を受けているため、現在では一般公開がされておりません。
洞窟のあるサンティリャーナ・デル・マルにはアルタミラ博物館があり、精巧なレプリカを見学することができます。
サンティリャーナ・デル・マルの行き方
サンティリャーナ・デル・マルは非常に小さな村であるため、交通の便が少なく行くこと自体が困難です。
マドリッドかバスク地方の大都市ビルバオから近郊の都市トーレラベガまで、バスまたは鉄道で行き、そこからはバスまたはタクシーで30分程度で向かうことができます。
マドリッドからトーレラベガへは鉄道で片道4時間程度、ビルバオからトーレラベガはバスで2時間弱です。
トーレラベガとサンティリャーナ・デル・マルをつなぐバスの本数は非常に少ないため、事前に確認しておくと良いです。タクシーで片道20ユーロ程度でした。
高級リゾート地であるため、星付きの高級ホテルが多いですが、巡礼路途中にあるため巡礼者向けのアルベルゲもあります。
トーレラベガからはオビエドやビルバオと行った世界遺産がある街へ向かうバスがあるため、他の遺産とセットで訪れるのも良いでしょう。
サンティリャーナ・デル・マルの大きな駐車場。バス停もこの近くにある。
村のメインストリート。山間のとても小さな村であることがわかる。
小さな村は今なお中世の町並みを残している。散策するのも楽しい。
巡礼路の道中であるため安宿も多く、杖などの旅人御用達のグッズも売っている。
アルタミラ洞窟の行き方
アルタミラ洞窟はサンティリャーナ・デル・マルからさらに1時間弱歩いた放牧地の中にあります。バスもありますが本数は少ないです。自信が無ければタクシーを使うと良いでしょう。
サンティリャーナ・デル・マルを出て南側に進んでいき、看板のある場所を右に曲がってゆるやかな上り坂を登っていきます。途中に何も目印がないため不安になりますがしばらく進むと大きな門が見えてきます。
スペイン国内でもよく知られた人気の観光地であるため日中はとても混み合い、レプリカへの入場も時間制になることがあります。空いている朝方を狙っていくことをおすすめします。
サンティリャーナ・デル・マルを出て南に向かって歩いている。紫色の看板が目印。
なだらかな上り坂が続く。背後にはサンティリャーナ・デル・マルの小さな村が見える。
のどかな牧草地帯。1万5000年前も同じような風景だったのだろうか。
村から洞窟へは上り坂で距離がある。タクシーを使ってしまうのも良い。
ようやくゲートが見えてきた。ここがアルタミラ博物館の入り口に当たる。
ゲートでチケットを購入する。レプリカを見学するための整理券番号を渡される。
アルタミラ博物館の入り口。有名な観光地だけあって日中はとても混んでいる。
アルタミラ洞窟
アルタミラ洞窟は、時代推定的に約1万5000年前のものだといわれています。考古学者とその孫によって偶然発見され、その驚くほどの表現力から一躍有名になりました。
長らく酸素の薄い洞窟内で密閉されていたため、現在まで保存されてきましたが、酸化による損傷が激しく現在は公開されていません。隣接する博物館ではそのレプリカを見学できますが、迫力がありました。岩のくぼみを利用して書かれたほぼ実物大の牛はよく表現されており当時の人々の観察力を感じさせます。
博物館内は人類の進化に関する様々な展示がある。
整理券番号で一度に20人ほどが呼ばれる。映像を見た後、レプリカに行ける。
頭上に広がる牛の壁画は迫力がある。よく見ると非常に丁寧に書かれている。
牛の絵は色の濃淡を使ってかなり鮮やかに書かれていることがわかる。
天井との距離も忠実に再現してあるという。
レプリカと聞くと避ける人も多いが岩肌の再現度はよく見応えはある。
博物館の外には壁画洞窟への入り口がいくつかあるが閉鎖されている。
中央付近にアルタミラ洞窟への入り口があるが、一般人は近づくこともできない。
この扉の奥に大きなアルタミラ洞窟が広がっていると思うとロマンがある。
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