武城書院 -書院、韓国の性理学教育機関群-
目次
難易度★★★★☆
書院は中国を発祥とする、儒学を学ぶ私設の教育機関です。中国の科挙制度に伴って広く普及し、朝鮮半島やベトナムといった東アジアにも伝番しました。
2019年に世界遺産登録された韓国の書院は紹修書院、玉山書院、陶山書院、屏山書院、道東書院、藍渓書院、武城書院、筆巖書院、遯巖書院の9ヶ所で、主に韓国の中部から南部にかけて広範囲に分布しています。
武城書院はKTXが通る街、井邑駅から車で30分ほどの場所に位置しています。バスの本数が非常に少ないためやや不便な世界遺産です。
武城(ムソン)書院の行き方
●武城書院は韓国南部、全羅道の街、井邑郊外に位置しています。井邑はKTXが通っている他、市内には大きな長距離バスターミナルがあり、バス移動も充実しています。
●KTXでソウルから井邑駅へは1時間40分ほど、高速バスの場合は3時間半ほどです。(途中、益山等で乗り継ぎが必要な場合があります)
●井邑駅前から武城書院へは151番系列のバスが運行しており、所要は40分~50分ほど。バスは1時間半に1本程度と、非常に本数が少ないため帰りの便もあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
●バス停から書院へは徒歩5~10分ほど。非常に小さな書院なので見学滞在時間は20分もあれば十分でしょう。
KTX井邑駅。本数は多く、ソウルや光州へのアクセスも快適。
井邑の長距離バスターミナル。市内中心部にあり、駅から徒歩7,8分ほど。
書院のあるジョンウプ郊外。周りには何もない、農村地帯。
武城書院に近いバス停。本数が非常に少ないので注意。
茶色の大きな看板が目印で、ここから細い道を歩いていく。
書院の入り口は地味で目立たない場所にあるので分かりにくい。
武城書院
武城書院はもともと生きている人間を祀る生祠堂として、1483年に設立されました。その後増改築が行われ、儒学を学ぶ教育機関として成立したのは1615年ごろになります。
世界遺産登録名にある性理学とは儒学の一派で、「性」人間の生まれ持った本性、「理」この世のすべての中心となる法則性、より、読書や瞑想といったことによって本来性(理)に立ち返り、「理」を体得することを目標とする学問です。
学問を学ぶ学校と言うものよりも、修行や瞑想の場であったととらえると、それぞれの建築にも見ごたえを感じるでしょう。
武城書院は9つの構成資産の書院の中で最も小規模な建物。
各構成資産と武城書院に関する説明ボードがある。
武城書院の入り口。書院は周りには何もない、静かな場所にある。
武城書院の中央にある明倫堂。講堂であり、講学空間として使用された。
書院内部はこの明倫堂しかなく、物寂しいたたずまいとなっている。
書院の裏手にある内三門。裏手には小さな林が広がっていた。
書院の右手にある講修斎。いわゆる、”寮”として使用された。
書院の奥にある泰山祠。生きている人間を祀る生祠堂である。
近所の公園程度の小さな敷地なので、見学は20分程度で済む。
他の構成資産
近くの世界遺産
本サイトで紹介する情報は筆者の訪問当時の現地情報となります。実際に行ってみて変更や意見等がございましたら、コメント等でお知らせいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
また、本サイト内の記述、画像、写真の無断転載・転用を禁止します。
コメントを残す