マラッカ マラッカ海峡の歴史的都市群の行き方
目次
難易度★★☆☆☆
マラッカ海峡の歴史的都市群は、欧米諸国の東南アジア進出が進んでいた15世紀~16世紀にかけて、貿易の拠点として栄えた地域です。マレーシア半島西側に位置する2つの都市、マラッカとペナン島のジョージタウンの2か所が世界遺産に登録されています。
このうちマラッカはマレーシアの首都クアラルンプールから車で2時間ほど南の海沿いにあります。電車はありませんがバスが頻繁に運行しているためアクセスしやすい世界遺産です。
貿易で栄えたマラッカは順にポルトガル、オランダ、イギリスの植民地となった歴史を持ち、市内には様々な史跡が残っています。
マラッカ マラッカ海峡の歴史的都市群の行き方
●マラッカはマレーシア半島の西海岸側、クアラルンプールの南にあります。クアラルンプールの大型バスターミナルであるTBSバスステーションから、マラッカに直行するバスが頻繁に運行しており、所要は約2時間です。TBSバスステーションのチケット売り場は非常に混雑するため、時間には余裕をもって行きましょう。
●また、人気の観光地であるマラッカはシンガポールからもバスが運行しており、ジョホールバルでの国境越えの手続きを含めて、所要は約5時間です。
●マラッカには鉄道が通っておらず、バスは郊外のマラッカセントラル(Melaka Sentral)に到着します。世界遺産のあるオランダ広場付近へは17番バスが運行している他、Grabタクシーを利用すると所要は30分ほどです。
●見どころはほとんどがオランダ広場とセントポールの丘の周辺、そしてマラッカ川を挟んだチャイナタウンに位置しており、徒歩でも十分に観光することができます。
●チャイナタウンのジョンカーストリートは毎週末ナイトマーケットが開かれ、多くの観光客でにぎわいます。ライトで飾り付けたトライシクルがオランダ広場周辺を走り回り、いつもとは違うマラッカが見られるので、週末の夜、マラッカに宿泊するのがおすすめです。
TBSバスターミナルは地下鉄Bandar Tasik Selatan駅直結。
チケット売り場は週末にかけて大きく混雑する。チケット購入に30分以上並ぶことも。
マラッカセントラル。マレーシア各地からのバスが集う大きなバスターミナル。
Grabを呼ぶ場合はバスターミナルの北側に車止めがある。
マラッカ マラッカ海峡の歴史的都市群
マラッカは、ジョージタウンと同じく、欧米諸国が大航海時代に東南アジア進出をした15~16世紀ごろにかけて貿易の中継拠点として発展しました。
マラッカ朝はスルタンが支配するイスラム教国家でしたが、この地を植民地としたポルトガルが建てたセントポール教会や、オランダ支配時に建てられたスタダイス、そして、マラッカ川をはさんだ反対側にはチャイナタウンなど、多様な文化の混合が見られます。
オランダ広場を中心に観光すると1日あれば十分マラッカの魅力は感じられますが、市内に多数ある博物館やマラッカ川クルーズ、週末のナイトマーケットを楽しむために数日滞在するのも良いでしょう。
マラッカの街はストリートアートも多く、散策するだけでも楽しい。
西洋風の砦には大砲が供えられていた。マラッカが要所であったことがうかがえる。
マラッカ川は乾季にはボートクルーズツアーも運行している。
マラッカ川沿いにはおしゃれなカフェとストリートアートが目立つ。
植民地時代に建てられた礎部分が保存されている。
見どころはオランダ広場周辺に集中するので観光しやすいのも特徴。
オランダ広場
マラッカの中心部に当たるオランダ広場には、マラッカがオランダの植民地だった際に建てられた、スタダイスやムラカ・キリスト教会など朱色が鮮やかな建物が面しています。特に、午前の10時を過ぎると多くの観光客が続々と押し寄せ混雑します。
マラッカ巡りの起点となるオランダ広場。昼は多くの観光客でにぎわう。
オランダ広場周辺は夜間はライトアップされ、多くの人でにぎわう。
スタダイス
オランダ広場に面する鮮やかな朱色の大きな建物がスタダイスで、オランダ統治時代にオランダ総督の居住地として使用されました。
内部は博物館となっており、植民地支配時代の生活や戦闘に関する展示や、マレーシア文化に関する展示が充実しています。各植民地時代の生活の変化が比較された展示では、日本統治時代のマラッカの生活も展示されています。
休館日は無く、入場は9:00~16:30です。敷地内はとても広く、ゆっくり展示を回ると1時間以上はかかります。
オランダ広場に面したスタダイス。西洋風の建物になっている。
スタダイスの入り口。鮮やかな朱色が目を引く建物。
スタダイスのチケット売り場。内部は博物館なので大きな混雑は無い。
展示は本格的で、マレーシア式住居の再現や服装の解説などもある。
セント・ポール教会
スタダイスの裏手の小高い丘の上にあるセント・ポール教会はポルトガルによって建てられた教会で、東南アジアにおける宣教活動の拠点となりました。現在は、天井部分は崩落して残っていませんが、ヨーロッパ風の建築は大部分がよく保存されています。
野外の建物になるため閉館時間はありませんが、夜間は非常に暗くなるので日中の訪問をおすすめします。
丘の上までは歩きやすく整備された道が続いている。
美しい鐘楼とセント・ポール教会。丘の上からは負かった全体を見渡すことができる。
天井が崩落しているため、内部は吹き曝しになっている。
サンチャゴ砦
サンチャゴ砦はスタダイスからセントポールの丘を半周ほど回った反対側にある、ポルトガル植民地時代の遺構です。
砦には大きな大砲が備え付けられているほか、壁に彫られている美しいレリーフも見どころです。こちらも野外の建物のため、閉館時間はありません。
人気の観光スポットで日中は混雑する。朝早い時間帯の散策がおすすめ。
砦の門の上部にはポルトガルらしい、美しいレリーフが彫られている。
ジョンカーストリート・ナイトマーケット
マラッカでは毎週末、チャイナタウンのジョンカーストリートを中心としてナイトマーケットが開催されています。東南アジアらしい、熱気と活気にあふれたマーケットは観光客を含め多くの人でにぎわいます。
コロナが落ち着き、人出も多くなってきたナイトマーケット。
爆音で音楽を鳴らしながら駆け抜けるトライシクルもマレーシアらしい光景。
構成資産
近くの世界遺産
本サイトで紹介する情報は筆者の訪問当時の現地情報となります。実際に行ってみて変更や意見等がございましたら、コメント等でお知らせいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
また、本サイト内の記述、画像、写真の無断転載・転用を禁止します。
コメントを残す