グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁 【イギリス】 行き方と難易度

グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁の行き方

日帰り難易度★★★★★

グウィネズのエドワード1世の城郭はウェールズの西端に位置し、構成遺産は「コンウィ城」「カナーヴォン城」「ボーマリス(ビューマリス)城」「ハーレック(ハーレフ)城」の4つです。

ウェールズを征服したイングラン王エドワード1世によって建築され、防衛の要として使用されました。

4つの城はそれぞれ場所が離れており、リヴァプールから最も近く、交通の便が良いのがコンウィにあるコンウィ城です。

その他の城はバスや私鉄を乗り継いで訪れることになりますが、ウェールズの先端なのでいずれも交通の便も悪く、非常に訪れにくい世界遺産と言えます。

コンウィの行き方

4つの城のうち、最も訪れやすいのは鉄道で行くことができるコンウィ城です。コンウィ城へはコンウィ駅またはスランドゥドゥノ・ジャンクション駅から徒歩で訪れます。

北部ウェールズ探索の起点となるのはチェスターで、リバプールからチェスター駅へは50分、ロンドンからチェスター駅へは2時間ほどかかります。

チェスターからはバンガー行きかスランドゥドゥノ行きの鉄道に乗ります。ただし、急行はコンウィ駅には止まらないので注意が必要です。(一つ手前のスランドゥドゥノ・ジャンクション駅には止まる)

スランドゥドゥノ・ジャンクション駅までの列車は多いですが、コンウィ駅に止まる鉄道の本数はそれほど多くありません。

ポントカサステ水路橋の最寄り駅であるレクサムからバスで行くこともできますが倍近い時間がかかります。

チェスターから海沿いの線路を進んでいく。スランドゥドゥノ駅、コンウィ駅までは1時間ちょっと。

コンウィ駅。とても小さい駅なので各駅停車しか止まらないが、城へはこちらの方が近い。

コンウィはウェールズの北部にあるとても小さな街で、鉄道の本数も非常に少ない。

コンウィ駅前。商店も小さく、飲食店もあまり見られない。駅から城へは5分ほど。

町は城壁で囲まれている。この城壁に沿って歩くとコンウィ城の入り口に着く。

コンウィ城の入り口には小さな駐車場もある。4つの城で最も観光客が多い。

一駅手前のスランドゥドゥノ・ジャンクション駅。2路線の乗換駅で快速も止まる大きな駅である。

スランドゥドゥノ・ジャンクション駅を出てから西方向に進んでいき、大きな橋を渡る。

しばらく進むと遠目にコンウィ城が見える。とても大きいので遠くからでも目立つ。

道ばたに大きな城が構えている。入り口はこの道路の先にある。

コンウィ城

ウェールズを制圧したエドワード1世がグゥイネズ(ウェールズ)に築いた城は全部で10ヶ所あり、そのうち4つが世界遺産に登録されています。

こうした城の中で最も保存状態が良いと言われるのが海沿いに建つこのコンウィ城です。城の尖塔のいくつかには登ることもでき、綺麗な眺めを楽しむことができます。

1288年に完成したと言われるこの城はウェールズの防衛拠点として大きな役割を果たしました。

コンウィ城のチケットオフィス。トイレもこの建物にある。

チケットを購入後、坂を登って城の入り口まで向かう。

コンウィ城の大きな玄関。ここを入ると中庭部分に出る。

8つの尖塔と外壁が残るコンウィ城。石造りの建築には歴史を感じる。

尖塔の上から見ると城の全景を一望できる。屋根は崩落しているが、部屋の仕切りは残っている。

海側の尖塔からの眺め。日中は観光客の数も多いので朝方がおすすめ。

城は大きな川に面しており、たくさんの船が停泊していた。

城にかかる橋の両脇を、鉄道が通る橋と車道が通っている。

外壁部分はとても高く石が積まれている。近くで見ると古さを感じる。

大広間と思われる部分。天井は崩れてしまっているが、骨組みと雰囲気は残っている。

城の内部は外敵に備え、迷路のように入り組んでいる。探検するのも楽しい。

カナーヴォンの行き方

カナーヴォンはウェールズの西端部分に位置しています。鉄道でバンガー駅まで向かった後はバスに乗り換えます。

バンガー駅からバスターミナルは少し離れており、10分ほど歩きます。

5Cのバスで終点まで向かうとカナーヴォンに到着します。バスの本数は体感で20分おきくらいで、比較的多いです。

バンガー駅。チェスター駅から2時間以上鉄道に乗り続けて到着する。

城巡りの起点となる町である。大きな町なのでここで一泊するのも良い。

バンガー駅正面の大きい道路を下っていくとバスターミナル。左手にバンガー大学が見える。

カナーヴォンは小さな街。バスで着いたらキャッスルスクエアを目指す。

旧市街の南側に大きな城がそびえている。目立つのですぐわかる。

カナーヴォン城

世界遺産に登録された城のうちで最も長い約50年という年月をかけて建てられたのがこのカナーヴォン城です。

物資の輸送を行いやすい、また防衛戦略上で非常に重要であるという観点から、メナイ海峡の河口付近に建設されました。

この城の建設には莫大な資金がかけられており、居城としての過ごしやすさも重視されたため、各部屋が広くなっています。

4つの城のうちで最も有名で、過去にはプリンス・オブ・ウェールズの式典が行われたこともあります。

現在では内部は博物館のようになっています。

美しいたたずまいのカナーヴォン城。石垣も平らに整備されている。

城の入り口は北側にある。道路に沿って歩いて行く。

北側にあるキングズゲートが唯一の入り口である。スロープも着いている。

チケットを購入して中に入る。右手にはお土産売り場がある。

内部には大きな中庭がある。その周りを8つの塔と城壁が囲む。

城壁の上は歩くこともできる。この城は実際に戦闘を経験した城でもある。

城の内部も一通り歩くことができるが、とても狭く、一方通行の通路もあるので注意。

尖塔に登るとカナーヴォン城と町並みを見渡すことができる。

城のすぐ裏手には大きな川があり、物資の運搬や軍事戦略に使用された。

港町なので人と水路が共存できるような面白い工夫が見られる。

城の裏手の歩道橋は可動式になっており、船が来ると回転する。

小型船は頻繁に往来するのでこの光景はよく見られる。

城からはメナン海峡を見渡すことができ、ウェールズの防衛上とても重要であった。

ボーマリス (ビューマリス) の行き方

ボーマリスはウェールズ北西の島、アングルシー島に位置しています。島ではありますが大きな橋で繋がっており、バスで往来することができます。

バンガーのバスターミナルから56番、または57番のバスに乗車します。バスは城の前まで行くので降り間違えないように注意しましょう。

体感ではバスは約30分に一本ほどです。島をつなぐ橋付近で渋滞するので、バスはやや遅れがちです。時間に余裕を持っておきましょう。

バスに乗ってアングルシー島に向かう橋を渡る。この付近は渋滞が頻繁に発生する。

40分ほどで小さな町、ボーマリスに到着する。交通の便はやや悪い。

バスを降りると目の前にボーマリス城のチケットオフィスがあり、背後に城が構えている。

ボーマリス (ビューマリス) 城

エドワード1世が築いた城のうち、一番最後に建てられたのがこのボーマリス城です。

水で囲まれた外堀と二重の城壁構造が特徴の城ですが、資金難もあり未完成のまま放置されました。

他の城に比べると規模が小さく、全体の大きさもややこぢんまりとした様子です。城からはウェールズ本土の雄大な自然とメナン海峡を眺めることができます。

ボーマリス城は周りを水で囲まれているという特徴がある。

ボーマリス城の入り口。分厚い外壁が出迎えてくれる。

内部は尖塔も無く、かなり小規模な要塞という印象を受ける。

城壁の上は歩くことができる。裏手にはウェールズの大自然が広がっている。

城の構成は緻密に計算されており、イギリスで最も建築技術に優れた城と評される。

内壁はとても太く丈夫で堅牢な要塞を思わせる。至る所に見張り穴が空いている。

ボーマリス城は内外二層の壁に守られている。内壁からも攻撃できるような構造になっている。

 

城の裏手川の門。機能美と建築美を併せ持つ。観光客の数はとても少ない。

城の裏側は牧草地になっている。ウェールズののどかな自然を味わえる。

城の大広間と思われる部分。未完成のまま終わってしまったことが惜しまれる。

メナン海峡を挟んで反対側にはウェールズ本土が見える。自然美がとても美しい。

他の城に比べると小規模で観光客も少ないが、この美しい光景を見られるのが特徴。

 

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