ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園 【イギリス】 行き方と難易度

ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園の行き方

日帰り難易度★★★★★

ファウンテンズ修道院は12世紀ころに建設された、イギリス国内におけるシトー派の最大級の修道院です。

後に放棄され、現在では廃墟となっています。この修道院は付近の土地と共に買い取られ、庭園として整備されました。

ヨークシャーテイルズ国立公園内にありますが、市街からは遠く離れた位置にあり、リポンからの交通の便も非常に悪いです。

リポンの行き方

ファウンテンズ修道院はヨークシャーテイルズ国立公園の南東部にあり、近郊の町リポンからアクセスします。

リポンには鉄道が通っておらず、ヨークまたはリーズから鉄道でハロゲイトまで行き、そこからバスで30分ほどかけてリポンに向かいます。

このあたりは特に土日はバスの本数が減少または運休することが多いので気をつけましょう。

ハロゲイト駅。リーズ-ハロゲイト-ヨークの鉄道は利用者も多く混んでいる。

ハロゲイト市内。ヨークシャー散策の南東の起点でもある。

二階建てバスでリポンへ向かう。バスの本数は比較的多い。

30分ほどでリポン市内に到着する。バスターミナルは町の中心部にある。

ファウンテンズ修道院の行き方

リポンからファウンテンズ修道院へはミニバスを利用します。このミニバスの本数がとても少なく、平日は午前中と昼前、そして午後の3便しかありません。

リポンからファウンテンズ修道院へは車で20分ほどと少し距離があるので、タクシーの使用も視野に入れておくと良いです。

平坦な道を歩くと、リポンからファウンテンズ修道院まで2時間近くかかります。また、スタッドリー王立公園内もとても広く、1周散策すると長い距離を歩くことになるので体力には余裕を持っておきましょう。

リポンからヨークシャー・テイルズ国立公園の草原をひたすら移動する。

修道院方面への分岐路。他に何もないので目立つが見逃さないようにしたい。

この柵を越えて進む。入り口は二ヶ所あるが、奥側のビジターセンターがおすすめ。

公園入り口までも距離がある。リポンから歩いて行くとかなり体力を消耗する。

スタッドリー王立公園のビジターセンター兼、チケットオフィス。

売店や飲食店もある。こちら側の入り口の方がファウンテンズ修道院に近い。

ファウンテンズ修道院遺跡群を含むスタッドリー王立公園

ファウンテンズ修道院は12世紀に建てられ、シトー派の修道院としては最大級の規模を誇りました。その後400年近く反映しましたが、修道院の解散令に伴って放棄されました。

廃墟になった修道院は付近の景観と共に資産家のエズラビーによって買い取られ、庭園として保護されました。

廃墟となった修道院や湖を持つスタッドリー王立公園の景観が評価され、世界遺産に登録されました。

公園内では羊が放牧されており、のどかな景観が広がっている。

ビジターセンターから南に下っていくと、修道院の屋根が見えてくる。

廃墟となった修道院は近くで見るととても大きいことがわかる。

西側から見たファウンテンズ修道院の全景。土台部分がしっかりと残っている。

ファウンテンズ修道院の遠景。とても広い建築であることがわかる。

ヨークシャーの草原の中にぽつんと大きな廃墟がたたずんでいる。

外装は装飾模様もなくとてもシンプルな造りをしている。

廃墟となった部分も自由に歩き回ることができる。転ばないよう足下には注意。

大きなステンドグラスがはめ込まれていたと考えられる部分は穴が空いている。

礼拝堂部分の大きさを見ると、当時のシトー会の繁栄ぶりが偲ばれる。

滞在していた修道僧が使用していたと思われる大広間も残っている。

日常生活を送っていたと思われる部屋部分はほとんど崩壊している。

手前側は大部分が廃墟となってしまっている。これも含めると相当な規模である。

中央部の鐘楼は約50m、ビルの15階に相当する。ヒトの大きさと比べるとかなりの高さがあることがわかる。

反対側からの眺め。屋根がない上に野ざらしなので、できれば晴れている日に訪れたい。

遊歩道を上ると少し上から見ることができる。離れてみると修道院の美しさが際立つ。

スタッドリー王立公園

資産家のジョンエズラビーはこの地方の土地を買い取り、17世紀頃広大で美しい庭園として整備しました。広い湖や緑豊かな庭園の景観は、修道院遺跡群と共に世界遺産に登録されました。

園内を遊歩道に沿ってゆっくり歩くと、1~1.5時間ほどかかるでしょう。園内には聖マリア教会、ファウンテンズ・ミル(粉挽き場)、バンケティング・ハウスなどの見所が点在しています。

園内は整備された遊歩道が通っている。平らな道が多いので歩きやすい。

園内は水辺に沿って歩く。途中に売店がほとんどないので、水分は持参しておくと安心。

水辺と緑が調和した見事な公園。奥にはファウンテンズ修道院が見える。

月の池と呼ばれる円状の池の中心にはオブジェが飾られている。

湖がある側の入り口付近。大きな湖の周りも一周することができる。

ヨークシャーののどかな景観を上手く利用した庭園となっている。

月の池の前には小さなピエティ神殿が建つ。この付近でピクニックを楽しむ人も多い。

ファウンテンズ・ホール

ファウンテンズ・ホールは、公園内にいくつか点在する建物のひとつで、宴会等を行う目的のホールです。ビジターセンターや修道院と比較的近い位置にあります。

内部は1階部分を見学することができ、洋風の内装を楽しむことができます。

小さな花園を持つ優雅なたたずまいのファウンテンズ・ホール。

正面には川が流れており、庭には小さな倉庫もある。

この建物は修道院の時代ではなく、その後庭園造りの際に増設されたもの。

暖炉付きの広々とした部屋にはタペストリーがかけられている。

歓談用のスペース。修道院と比べると新しさを感じる。

ファウンテンズ・ミル (粉挽き場)

修道院遺跡群の南西側に位置する小さな小屋が、ファウンテンズ・ミルと呼ばれる場所です。大きな水車の力を利用して粉を挽くことができる、いう仕組みになっています。

修道院の栄えた時代に建てられた物のうち、屋根を含め原型をとどめる建物です。内部に入ることもでき、大きな水車を垣間見ることもできます。

修道院遺跡群の近くにある小屋。小屋という割りには大きい3階建ての建物である。

建物の裏手には水がためられたプールのような構造があり、こことの落差を利用する。

大きな水車の一部を見ることができる。近くで見るととても迫力がある。

バンケティング・ハウス

イングランド地方独特の文化で、本来の宮殿とは別に晩餐会、舞踏会、レクリエーションなどに使用する用途で建てられる離れをバンケティング・ハウスといいます。

スタッドリー王立公園内にもひとつ、バンケティングハウスが月の池の周辺に建てられています。

水辺からは少し離れた小高い丘の上に建つ小さな家がバンケティング・ハウス。

家の前には招待客がボウリングで遊ぶための平地が残っている。

家の大きさ自体は大きい物ではなく、また内装も当時とは異なる物になっている。

人形が踊っているように見えるシャンデリアが展示されていた。

聖マリア教会

スタッドリー王立公園の敷地の中でひとつだけかなり離れた位置にあるのが、この聖マリア教会です。

ファウンテンズ修道院とは関連性がなく、こちらは1878年に建てられた後期ビクトリア朝様式の教会です。

公園内からこの公園を訪れるのはかなりの回り道になってしまいますが、リポンからこの公園に来る途中の道から見ることもできます。

公園の外れにぽつんとそびえている教会。正面にはオベリスクも建つ。

 

 

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