海商都市リヴァプール
目次
日帰り難易度★☆☆☆☆
海商都市リヴァプールは18世紀にアメリカと西インドを結ぶ貿易の中継地として大きく発展しました。この貿易には資源の他に奴隷売買も含まれていたことから、奴隷貿易によって栄えた負の遺産としても知られています。
リヴァプールはイングランド中部の大都市で、ビートルズの出身地としても有名です。ライム・ストリート駅から約1km、徒歩12-13分の海沿いに、アルバートドックと呼ばれるかつて世界遺産に指定された港地区があります。
この世界遺産、海商都市リヴァプールはリヴァプール沿岸の再開発計画が進められ、景観が損なわれてしまったことから2021年、史上3か所目の、世界遺産登録抹消となりました。
リヴァプールの行き方
●リヴァプールにはリバプール・ジョン・レノン空港という空港があります。国際便も発着していますが、日本からの直行便はありません。
●ロンドンのユーストン駅からは高速鉄道で2時間半程度です。ロンドンからの日帰りも可能ですが、リヴァプールには見どころも多いため、1泊以上ステイするのもおすすめです。リヴァプールのライムストリート駅は市内中心部にあり、駅周辺にはいくつか安ホテルもあります。
●バスの場合はロンドンから5~7時間程度です。23:30発の深夜便を利用すると、翌早朝にリヴァプールに到着します。バスターミナルはリヴァプール中心部、駅の近くにあり、観光にも便利です。
●海商都市リヴァプールのメインとなるのは街の西、海側にある赤煉瓦のアルバート・ドック、ピア・ヘッドですが、世界遺産登録範囲は広く、ライム・ストリート駅やウォーカー美術館、ワールド・ミュージアム・リヴァプールはウィリアム・ブラウン・ストリート保存地域として登録対象となっていました。
アルバート・ドックはライム・ストリート駅から徒歩1kmほどで、やや下り坂を歩いて行く。
巨大なショッピングモール、リヴァプール・ワンを通り抜けるとすぐ、海に出る。
視界が開けると、大きな赤いレンガの倉庫が見えてくる。
アルバート・ドック
アルバート・ドックはリヴァプールが貿易によって繁栄した19-20世紀に広く使用された港で、港を囲む赤煉瓦の倉庫は1846年に建てられました。木材を使わず完全な耐火性を有する、当時としては世界初の倉庫で、イギリス指定建造物1級にも分類されています。
現在はリヴァプール貿易の歴史が分かる海洋博物館の他、ビートルズ・ギャラリー博物館やテート・ギャラリー、レストラン、カフェなどが入る総合商業施設になっています。
ライトアップによって暗闇に浮かび上がるアルバート・ドックも綺麗ですが、夕日を受けてさらに赤く染まる倉庫も美しく、夕暮れ時には多くの観光客が訪れます。
象徴的なレンガ積みの倉庫からは歴史を感じる。アルバート・ドックは野外なので入場料は不要。
アルバート・ドックの大きな看板が目印。これらは世界初の防火倉庫として建てられた。
夕暮れ時には海沿いの道に多くの観光客が訪れる人気のスポット。
奴隷貿易の中継地であったことから、負の世界遺産の一面も持っている。
世界大戦や不況により一度は衰退したが、再開発により再興の道を歩んでいた。
倉庫はコの字型になっており、内部には停泊する船も見られる。
ビートルズ・ヒストリーがある玄関。日本語のオーディオガイドもある。
巨大な倉庫群と停泊する多数の船から、栄えていた当時の様子が想像できる。
アルバート・ドックの隣には小さな遊園地がある。上から眺めてみるのもおすすめ。
反対岸にはピア・ヘッドと呼ばれる三つの大きなビルが建つ地区がある。リヴァプール発展の象徴だったが、近年の再開発で世界遺産登録を抹消されてしまった。
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無し
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