琉球王国のグスク及び関連遺産群 【日本】 行き方と難易度

琉球王国のグスク及び関連遺産群の行き方

日帰り難易度★★★☆☆

琉球王国は沖縄県で1400年代~1800年代まで栄えた王国で、日本の文化とは異なる独自の文化を育んできました。

最も有名なのは首里城跡ですが、構成資産は全部で9ヶ所で、すべて沖縄本島に属しています。

本土では見られない曲線を描く城壁や、敷地内の儀式の場など独特の建築様式がみどころです。

沖縄県内は鉄道などの交通が発達していないためレンタカーを借りて巡るのが一般的です。

首里城跡

首里城は沖縄県の南部の小高い丘の上に位置する建築で、琉球王国を代表する建物であったと言われています。

沖縄を統一した尚巴志が居城としました。首里城には天守閣がなく、むしろ宮殿に近い造りであったことから、防衛拠点と言うよりも貿易接待の場として活躍したとも言われています。

沖縄戦で首里城の大部分が消失してしまったため、現在は復元されたものが建てられています。首里城の土台部分の遺構のみが世界遺産に登録されています。

首里城には巨大駐車場がありますが、那覇空港から沖縄唯一の鉄道モノレール”ゆいれーる”で訪れることもできます。

首里城のシンボル的存在でもある守礼門をくぐる。

大きな石門をくぐって進む。統一された平積みの石垣は本土では見られない。

首里城は小高い丘の上にあるため、守礼門からはやや上り坂が続く。

朝の8時半に行くと御開門の儀(うけーじょー)が見られる。

開門の儀と共に入ると誰もいない首里城を堪能できる。

豪華な内装から、城と言うよりも宮殿に近い建物だと思われる。

園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

園比屋武御嶽石門は首里城の敷地に設けられた礼拝所の一種です。守礼門を通った首里城の敷地内にある世界遺産です。

琉球王国の建築ではニライカナイ信仰と呼ばれる独自の信仰が栄えたことから、大きな城の中には必ず礼拝を行う場所が設けられています。

貿易が盛んであった琉球王国では、旅の無事を祈る意味を込めて渡航の際はこの場所で祈りを捧げました。

この園比屋武御嶽石門は、日本の世界遺産構築資産としては日本で最も小さな世界遺産とも言われています。

門と言うよりは礼拝の場であったという。こちらも沖縄戦で損壊を受けた。

玉陵(たまうどぅん)

玉陵は沖縄を統一し琉球王国の基盤を築いた尚巴志一族のお墓です。

沖縄県特有の破風墓とよばれる様式のお墓で、屋根のある大きな祠のような造りになっています。

首里城から徒歩5分ほどと近いですが観光客の数は少なく、静かな雰囲気が流れています。

石造りの大規模な陵墓である。ここに尚氏王族が祀られている。

中室の他、東室と西室の3つの部屋に分かれている。

この建物も沖縄戦の影響を受け、修復されている。内部に入ることはできない。

識名園

識名園は首里城の南、車で15分ほどの位置にある広大な庭園です。

琉球王家の別邸と言われる回遊式の庭園で、大きな池や風情のある橋、南国風の植物などが整えられています。

こちらも沖縄戦で大きな被害を受けた後、再建されました。観光客の数は少なく、とても静かで落ち着いた雰囲気を体感できます。

中央部には大きな池がある。中央には六角堂も据えられている。

本土の回遊式庭園とはまた異なる趣を楽しむことができる世界遺産。

園内はやや広く、歩きにくい場所もあるので散策は履き慣れた靴が良い。

今帰仁城跡

今帰仁城は沖縄本島の北部に位置する沖縄式の城(グスク)です。沖縄が統一され琉球王国が成立する以前に存在した北山の城です。

綺麗に整備された石垣が残っていますが、内部の建物は大部分が土台のみで現存しているモノはほとんどありません。

今帰仁城はカンヒザクラが多数うえられている植えられており、沖縄県内では桜の名所としても有名です。

毎年2月ころにはこの両脇のカンヒザクラが咲き乱れる。

石垣は曲線を描いており、直線部分が見られないという特徴を持つ。

見晴らしのいい高台に作られた今帰仁城は眺めも良い。

遠くには海が見渡せる。美ら海水族館が近く、比較的観光客も多い。

当時の建物の名残である土台部分が残り、出土品なども見つかっている。

 

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