平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群- 【日本】 行き方と難易度

平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び 考古学的遺跡群-の行き方

日帰り難易度★★★☆☆

平泉は岩手県にある世界遺産群で、奥州藤原氏が目指した浄土思想に基づく関連建築が世界遺産に登録されています。

代表的なものとしては金箔を張り巡らせ光輝く金色堂を有する中尊寺や、浄土式庭園が見られる毛越寺があります。

主な見所は市内に密集しており、また循環バスも出ているので観光にさほど不便はありません。

平泉の行き方

平泉は岩手県内にありますが、交通手段が発達しており、アクセスは比較的容易です。

東北新幹線の一ノ関駅で東北本線に乗り換え、2駅ほどで平泉駅に到着します。平泉駅から徒歩10分ほどで世界遺産の毛越寺及び観自在王院跡に向かうことができます。

また、これら観光地を循環する循環バスが平日は30分おき、土日は約15分おきに出ているため、利用すると便利です。一日パスは400円と非常にお得です。

平泉近辺はかわいらしい電車が通っている。本数はやや少ない。

中尊寺 (金色堂)

中尊寺は奥州藤原氏の一代目当主藤原清衡によって整備された寺院です。境内には様々な役割を持つ寺院が点在しており、特別史跡にも指定されています。

金色堂は堂の内外が金箔で装飾された金色の寺院で、保護のため大きな建物が囲むように建てられています。藤原氏4代のミイラが安置されているこの霊堂は見る者を魅了する美しさを持っています。

松尾芭蕉は”五月雨の 降残してや 光堂“という句を残しています。

中尊寺境内は山の中腹に建てられており、月見坂などやや急な坂を登る点は注意が必要です。

こちらは中尊寺の本堂。1909年に建築されたものである。

入口から月見坂をまっすぐ登ると見えてくる、非常に大きな建築物。

藤原氏の滅亡後中尊寺は衰退し、松尾芭蕉が荒廃ぶり嘆いたことでも有名。

中尊寺金色堂は奥の建物の中にある。ひんやりとした雰囲気のある霊堂である。

金色堂の文字。中尊寺では一番人気のスポットで、週末は混雑することもある。

金色堂内では撮影が禁止されている。建築様式など見所は多い。

こちらは白山神社。大きな茅の輪くぐりが特徴。

中尊寺は少し高台にあり、平泉市内などを身渡す展望スペースもある。

月見坂の手前には源義経の忠臣、武蔵坊弁慶の墓が構えている。弁慶の立ち往生でも有名。

毛越寺

毛越寺は奥州藤原氏の二代目基衡によって整備された寺院です。見所は境内にある広大な浄土式庭園で、金鶏山を背にして広がっています。

境内には松尾芭蕉の句碑”夏草や 兵どもが 夢の跡“が置かれており、建築当時の華やかな奥州藤原の繁栄とその後の衰退が詠まれています。

平泉駅から徒歩圏内にあり、駐車場も広くとても訪れやすい世界遺産です。また、循環バスは入口付近で停車します。

毛越寺の入口。ここでチケットを購入する。循環バスは左手に到着する。

入場して正面に見えるのが毛越寺本堂。この右手に広大な浄土式庭園が広がる。

毛越寺の浄土庭園。往事は中央に大きな橋が架かっていたという。

池の周りをぐるっと一周歩くことができる。場所によって様々な風景を楽しめる。

修行を行うための施設常行堂。およびその跡地が右手に残る。

平安時代から残る遺構”遣水(やりみず)”は池に水を引くための水路である。

観自在王院跡

観自在王院跡は毛越寺に隣接している施設で、基衡の妻によって建築されました。往事は浄土庭園と阿弥陀堂があったと考えられています。

奥州藤原氏の衰退後は荒廃し、現在は庭園跡が残るのみとなっています。庭園部分は開放されており、自由に出入りができます。

観自在王院跡は毛越寺のすぐ隣にある。平泉駅から最も近い世界遺産。

この土地は荒廃し、一度は水田となっていたが後に庭園が復元された。

現在は何も残っておらず、松尾芭蕉の”夏草や 兵どもが 夢の跡”を思い起こさせる。

見所は特にないが、毛越寺を見学するついでに訪れることができる。

無量光院跡

無量光院跡は奥州藤原氏3代目の秀衡によって建設された阿弥陀堂で、京都の平等院鳳凰堂がモデルになっているとされています。

奥州藤原氏の衰退以後はこちらも火災等で荒廃し現在は礎石などごく一部のみが残っています。

循環バスが停車するほか、平泉駅から北に向かって歩いて徒歩8分ほどの位置にあります。

こちらが無量光院跡。当時は平等院のような阿弥陀堂があったとされている。

現在は土台部分がかろうじて残るのみで当時の面影はほとんどない。

礎石が少し残る。奥州藤原氏の繁栄と衰退の様子に栄枯盛衰を感じる。

 

 

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