古都トレド 【スペイン】 行き方と難易度

古都トレドの行き方

日帰り難易度★★☆☆☆

トレドはマドリッドに近いカスティーリャ・ラ・マンチャ地方に位置しています。“スペインに1日しかいられないならばトレドを目指せ”という格言もあるほど、スペイン観光では定番のスポットです。

宗教画家エル・グレコの作品が多数残されており、16世紀頃の町並みが保存された古都と言えます。丘の上に位置する街は坂が多く、また、それぞれの観光名所が離れているので歩くと疲れやすいです。

トレドの行き方

トレドはマドリッドの南に位置しています。高速鉄道で30分程度、長距離バスでも1時間半程度とマドリッドからの日帰りも容易にできる距離にあります。

マドリッドには複数のバスターミナルがありますが、トレド行きのバスが出て着るのはエリプティカ広場のバスターミナルです。観光地であるためバスの本数もかなり多く、苦労することはないでしょう。

エリプティカ広場は同名の地下鉄駅があり、バスターミナルと直結している。

エリプティカ広場。地上には何もなく、バスターミナルも地下にある。

トレドのバスターミナル。マドリッド以外からの便も発着する。乗り間違いに注意。

トレドのバスターミナルからは南へ歩いて進んでいくと丘の上にトレドの町並みが見える。

通りに沿って進むと、トレドへ登るエスカレーターがあるので使うと便利である。

エスカレーターを何回か乗り継ぐと丘上にあるトレドの街に出ることができる。

古都トレド

古都トレドはタホ川流域にある都市で、ローマ時代から開かれた街です。レコンキスタによってトレドがイスラム勢力から奪還された後、王都不在のスペイン勢力の仮の首都として発展しました。

また、トレドは学問や芸術においても中心的な意味合いが強く、スペインを代表する宗教画家エル・グレコも半生をこの町で過ごしました。

首都がマドリッドに遷移してからは緩やかに衰退しましたが、イスラム、ユダヤ、キリストの3つの文化が混合したこの古都には今もなおたくさんの観光客が訪れます。

トレドは細い道が入り組んだ構造をしている。坂がとても多い街である。

中世の町並みを残すトレドでは、中世の甲冑や剣などのお土産屋も目立つ。

トレドのマクドナルドは歴史的景観に合わせておしゃれなデザインになっている。

カテドラル

トレドの見所の一つ、スペイン三大聖堂にも含まれているカテドラルは市街中心部に位置しています。スペイン・ゴシック様式の大きな聖堂は見所が各所に点在しています。

フェルナンド三世による建築の開始から、実に300年近い年月をかけて完成された大聖堂は内部も広く、じっくり見学すると2時間近くかかるでしょう。

日本語のオーディオガイドを渡されるので、いろいろな展示の解説を聞くことができます。

カテドラルの裏側に当たる免罪の門と全景。入り口は向かって右手側にある。

近くで見ると精巧な造りに感動する。外観にも手がかけられている。

カテドラルの内部。大きな柱と広々とした空間はゴシック様式の特徴。

ステンドグラスなどの装飾も豪華である。増改築されたため、さまざまな様式が混在する。

豪勢を極めた内陣とファサード。進入することはできないが、週末はミサが開かれる。

華やかな聖歌隊席。様々な彫刻が置かれている点は芸術の街トレドらしい特徴。

内陣の裏側にはロココ様式を思わせるトランスパレンテがある。

美術館も併設されており、正面にはエル・グレコの絵が飾られている。

宝物庫にある聖体顕示台。一部の金はコロンブスが持ち帰った物だという。

増築されたカラフルな回廊は若干新しい雰囲気を感じる。

サント・トメ教会

サント・トメ教会はカテドラルの西側に位置する、ムデハル様式の外観が特徴の教会です。この教会にはエル・グレコの傑作、”オルガス伯爵の埋葬”が飾られています。

絵画のある部屋は狭く、ツアー団体などがいると非常に混み合います。また、人気の観光スポットであるため、見学に待ち時間が生じることもあるので注意しておきましょう。

街の片隅にあるムデハル様式の教会。内部は撮影禁止である。

小さな教会であるため、内部は非常に混雑する。早朝かお昼時がおすすめ。

サント・イデルフォンソ教会

サント・イデルフォンソ教会はトレドではあまり名を知られていない教会です。トレド大学の隣に位置する教会で、トレド教会の共通チケットで入場することができます。

この教会の魅力は鐘楼に登ることができる点です。上から眺めるトレドの街やカテドラル、アルカサルは絵になるような美しさがあります。

カテドラルとサント・トメ教会の間に位置しているので見かけたら立ち寄ってみるのも良いでしょう。

白を基調としたシンプルなカテドラル。トレドは教会の数も多い。

螺旋階段を上って鐘楼にい行くことができる。上からの眺めは開放感にあふれている。

旧市街にそびえるアルカサルとカテドラル。まさに絶景を拝むことができる。

タホ側方面とカテドラル。たくさんの鳥が空を舞っていた。

アルカサル (軍事博物館)

トレドで最も高い場所にあるアルカサルは、アルフォンソ6世によって築かれた要塞が基になっています。戦争の際の破壊と修復を繰り返し、現在は綺麗な姿になっています。

内部は大きく改装され、巨大な軍事博物館となっています。古代から中世、現代に至るまであらゆる時代のさまざまな武器や防具などが展示されており、全部をゆっくり巡ると3時間あっても足りないでしょう。

大きな建物はトレド市内でもひときわ目を引く建物である。

博物館の中庭。スペイン内戦時代には包囲線も行われた激戦区であった。

現在の内装はカルロス5世による皇帝のための邸宅としての改装が基になっている。

内部は博物館になっている。日本の甲冑も展示されていた。その他銃や戦馬車などの展示もあった。

戦の痕を残した、当時のまま修復されずに保存されている部屋がある。

展望台

トレドの展望台はタホ側を挟んだ反対側にあります。パンフレットにあるような美しい眺めはこの展望台からの構図であることが多いです。トレドを訪れたらぜひ行ってみてください。

展望台は丘の上にあるため、歩くと距離以上に時間がかかります。アルカサルの前にあるバス停では、1時間おきに7.1番のバスが運行しているのでそちらを利用するか、タクシーを使うと良いでしょう。

20時を過ぎると日が暮れ始め、夜はライトアップもあるので美しい眺めを堪能できます。

トレドのパラドールの少し先にある。みんな降りるのでわかりやすい。

道路沿いに歩くとタホ側をまたいでトレドの景色が見えてくる。右手はパラドール。

展望台から眺めたトレドの旧市街。左の尖塔はカテドラル。右の建物はアルカサル。

20時を越えると地平線に日が沈み始める。夕焼けを受けるトレドも映える。

日が暮れ始めるとだんだん街灯がともり始める。展望台には10人前後がこの光景を見守っていた。

トレドの夜景。マドリッドから日帰りもできるが、一泊してこの光景を見るのもよい。

別角度からの夜景。この時間にバスは無いので帰りは歩くことになる。下り坂なので40分ほどだった。

 

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