ドニャーナ国立公園の行き方
目次
日帰り難易度★★★★★
ドニャーナ国立公園はスペインの南側、アンダルシア地方に位置するヨーロッパ最大の湿地です。野生の渡り鳥や鹿、ヤマネコなどが生息している保護区のため、許可を得たツアー等でしか内部まで入ることはできません。
セビーリャからバスで2時間ほどの位置にありますが、現地ツアー等に参加しなければ見学できない点、ネットに行き方の情報がほとんど出ていない点、知名度が高くない点などを考慮すると難易度はとても高いです。
ドニャーナ国立公園の行き方
ドニャーナ国立公園の内部を見学するには現地でツアーに参加する必要があります。ほとんどの場合スペイン語でのガイドになるため、説明が理解できずに終わってしまいます。
どうしても、という場合にはコンサルタントに日本語ガイドをアレンジしてもらいましょう。ツアー会社は大きく分けて5種類ほどあります。各ツアーにはそれぞれ特徴がありますが、一概にどれがおすすめとは言えません。
ツアー会社によって出発地点が異なる点には特に注意しておきましょう。エルロシオ、ウェルバ、サンルーカル・デ・バラメダはそれぞれ離れています。
2018/10月追記。詳しいツアー比較の記事をアップロードしました。
個人的には国立公園の湿地を見られればどのツアーでも良かったのですが、リゾート地として知られているサンルーカル・デ・バラメダの町を歩いてみたかったのでドニャーナビジターセンターが催行するツアーに参加しました。
予約なしの状態で現地のビジターセンターに赴いて参加しようと思いましたが、定員が17名ほどと限られているらしく、当日のツアーが埋まっていたためこの町に一泊して翌日のツアーに参加する羽目になりました。
ネットで予約できる会社もあるので、予約は確実にしておいた方が良いです。
サンルーカル・デ・バラメダの行き方
セビーリャのバスターミナルは、待ちの北西に位置し大手の長距離バスが発着するプラザ・デ・アルマスバスターミナルと、プラド・デ・サンセバスティアンバスターミナルの2カ所あります。Los amarillos社のバスが発着するのは南のプラド・デ・サンセバスティアンバスターミナルの方になります。ヘレスなど途中5カ所ほど停車しますが、降りずにサンルーカル・デ・バラメダのバスターミナルへ向かいます。
プラド・デ・サンセバスティアンバスターミナルは小さいが、壁画がとてもきれいである。
サンルーカル・デ・バラメダに向かうのはこのLos Amarillos社のバス。
たくさんのバスが発着している。電光掲示板を見て、乗り間違えないように注意しよう。
この黄色いバスがLos Amarillos社のバス。バスは空いている印象。
駅で見つけた2018年4月下旬時点の時刻表。土日は便数が減る。
サンルーカル・デ・バラメダの商店街。のどかな雰囲気がある。
スペインは物価が安いので、定年でリタイアした人の移住先に人気だという。
サンルーカル・デ・バラメダは海沿いのリゾート地。
浜辺が町の北側にずっと続いている。サイドウォークにはランニングコースがある。
海沿いの道を東に進んでいくと、向こう岸にドニャーナ国立公園が見える。
ヨーロッパ最大の湿地で、冬季には50万羽もの鳥が飛来するといわれている。
サンルーカル側から湿地へは船を使って行く必要がある。
町の北東部にあるドニャーナビジターセンターは生息するオオヤマネコや、飛来する水鳥などの展示を行っています。英語の表示もあるため、なんとなく湿地についての予習ができると思います。入って奥に進むとガイドツアーの予約を行うことのできるデスクがあります。一人35ユーロでジープおよび遊覧船を使用した3時間ほどのツアーでした。定員は一回17名ほどで(増便可能かは不明)10時と16時の一日2回でした。朝の方が空いている傾向があります。ネットに予約フォームがないため電話予約か、現地で直接交渉します。日本語はもちろん伝わらないので英語とボディランゲージを駆使しましょう。
ドニャーナビジターセンターでは世界遺産登録範囲などの解説展示がある。
展示はシンプルだが、見学は無料なのでついでに寄っておくと楽しい。
ウッドテラスがあり、対岸にドニャーナ国立公園を眺めることができる。
運が良ければここから渡り鳥を眺めることもできます。
ドニャーナ国立公園
ビジターセンターのガイドツアーは9時半に海岸に集合しての出発でした。船の発着所でチケットを見せ、乗船します。15分ほどですぐに対岸のドニャーナ国立公園内に着きます。
砂浜でジープに乗り換え、公園内を爆走します。海岸にはたくさんの水鳥が飛来しているのが見えました。ジープは17人くらい乗れます。どの席でも同じですが、前の方に座れると迫力があるように思います。
集合時間に浜辺に向かうと小さなフェリーが泊まっている。
ツアーに参加するのは1回17人ほどなので人気のシーズンは予約必須。
この日は別働隊でTVカメラの取材が入っていたらしく、彼らの車を乗せて出発。
15分ほどで対岸に到着。すぐに専用のジープに乗り換える。
エリアに依って植生も大きく異なる。このあたりは低木林が広がる。
ジープの中。道は舗装されておらず、運転中はかなり揺れる。
砂浜に沿って進んでいく。この日は波打ち際で水浴びをする鳥が何種類か見られた。
見晴らしのいい高台でいったん停車して見学。自由散策の時間だった。
森林が広がっているエリア。鳥が見たければ双眼鏡は必携だ。
マツ科の植物が密生している。ときどき木々が揺れるのは鳥が動いているためだろうか。
さらにジープに乗って今度は森の方へ向かう。このあたりは高い木々が多い。
この日は野生のシカに遭遇した。ジープが近くを通っても逃げる気配がない。
この公園内に生息しているシカで、遭遇率は高いらしい。
ジープの中から湿地が見える。ガイドツアーはスペイン語なのでわからないが風景は楽しめる。
冬場はこの湿地に多数の鳥がやってくるさまを観察できるという。
ジープをいったん降り、歩いて昔の建物や暮らしの野外展示を見学する。
前半は公園内の林や湿地をジープから眺めつつ見学し、後半は昔の住居等の野外展示を観察し、最後に遊覧船に乗ってサンルーカル・デ・バラメダの町に戻ってきます。
遊覧船はそうでもないですがジープは非常に揺れるので酔いやすい方は酔い止めを準備しておきましょう。また、公園内は蚊がとても多く、チケット購入の段階でも虫除けスプレーを持ってくるようアドバイスを受けました。ジープ内は特に蚊が多くみな手で払っていたので、気になる方は虫除けを持って行きましょう。
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ウッドデッキに沿って公園内の一部を散策できる。
スペイン語で解説はあるが、英語はないので雰囲気しかわからない。
湿地に生えている植物の解説等もあった。スペイン語ができなくても十分に楽しめる。
最後は遊覧船に乗ってぐるっと川を下って戻ります。湿地を右に見ながら進行しますが、船内は広々としていて1階席、2階席もあるので全員が見られるようになっています。
船内では鳥や湿地の解説がスペイン語で流れます。大きい船で揺れもほぼ無いので酔う心配はないと思います。優雅に舞う鳥が見られるので、双眼鏡があると良いかもしれません。
ドニャーナ湿地のにある桟橋から遊覧船に乗る。
ツアーメイトと長い桟橋を歩いて遊覧船に向かう。
桟橋は水面すれすれなので少し怖い。また、川の上は風が強い。
船は広々としていてイスも多いので場所の取り合いになるようなことはない。
進行方向右手に湿地帯を眺めることができる。
岸の近くを走行してくれるので迫力がある。
この日は運良く悠然と飛ぶ鷹を見ることができた。
しばらく乗っていると、左手にサンルーカルの町並みが見えてきた。
行きと同じ場所に停泊して2時間半ほどのツアーは終了。あっという間だった。
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