コルドバ歴史地区 【スペイン】 行き方と難易度

コルドバ歴史地区の行き方

日帰り難易度★☆☆☆☆

コルドバはスペインの南部アンダルシア地方にあります。イスラム王朝がイベリア半島を占領して繁栄した頃、コルドバはその首都として発展を遂げました。

その際、お祈りのためのモスクとして建設されたメスキータは何度も増改築が行われ、レコンキスタによって政権が交代した後はキリスト教の教会風に改築されました。そのため、イスラム建築とキリスト教建築が融合した希有な建物となっています。

コルドバ歴史地区のリスト

「コルドバ歴史地区」は街の中心に位置する大きな建造物メスキータを軸とした旧市街全体が世界遺産に登録されています。範囲こそ大きく広がっていますが、見所であるメスキータやアルカサル、ローマ橋、カラオーラの塔などは密集しているため、観光には便利です。見所となる建物のうち、世界遺産登録文に記載されている建築物をリストアップしました。

  1. コルドバのメスキータ /Cordoba’s Great Mosque.
  2. キリスト教徒の王たちのアルカサル /the Alcazar de los Reyes Cristianos
  3. カラオーラの塔 /the Torre Foraleza de la Calahorra
  4. ローマ橋 / the Roman bridge
  5. モスクの周りに位置する家々(ユダヤ人街) /the blocks of houses around the mosque-cathedral.

コルドバ歴史地区の行き方

アンダルシアでもセビーリャ、マラガに次ぐ大都市で高速鉄道の駅もあります。マドリッドから高速鉄道で4時間ほど、またグラナダ、セビーリャからはそれぞれバスで2時間ほどで移動することができます。

コルドバの歴史地区として指定されているユダヤ人街やメスキータがある旧市街へは、駅から40分ほど坂を下ったあたりになります。飲食店が並ぶのはメスキータの東側の川沿い一帯と、新市街の幹線道路沿いに集中しています。

コルドバのバスターミナルと鉄道駅は隣接している。

歩いて行く場合は駅を出たら西側に進み、大きな通りを南下していく。バスを使う場合は反対側出口の3番バスを使う。

しばらく道なりに進んでいく。飲食店が建ち並ぶエリアがある。

新市街にはショップが建ち並ぶが、つぶれている店も多い。

まずは新市街の中心部テンディーリャス広場を目指そう。

テンディーリャス広場。この日はたまたま日本フェスティバルが開催されていた。

コンセプトは不明だが、日本の文化をテーマにしたお祭りらしい。

日本食らしき食べ物や漫画などが売られており、そこそこの賑わいを見せていた。

一番人気はカレーと着物の着付けで、常に人だかりができていた。

さらに南に進んでいくと、白い壁の家々が連なるユダヤ人街がある。

坂道を15分ほど降りていくと、メスキータに面した大きな広場が見えてくる。

1.コルドバのメスキータ /Cordoba’s Great Mosque.

メスキータは首都として栄えたコルドバの代表的な建築物です。赤と白の柱が大量に並ぶ光景は圧巻です。代が変わるたびに何度も増改築が繰り返され、元の大きさの2倍近くになったといわれています。また、外観やミナレットはイスラム様式の模様が中心ですが、レコンキスタ後は教会としての役割を果たしていたことから、キリスト様式の模様が施されています。この教会としての役割は今日まで継承されており、ミサが行われることがあります。人気の観光地の一つであるため、週末は入場まで並ぶこともあります。

メスキータの敷地はとても広い。メスキータも目立つため、遠くからでもよくわかる。

イスラム様式の見事な門は、キリスト教徒によってふさがれてしまったものもある。

広々とした中庭には柑橘系の植物が植えられていた。奥に見えるのがメスキータの建物。

訪れた日は日曜日だったため多くのツアー客が訪れていた。

チケット売り場はミナレットの下あたりにあり、建物の近くの入り口とは離れている。

建物の中に入ると赤白の柱の森に驚かされる。

何度も増築されているため内部はとても広い。

奥行きもかなりあるのがわかる。内部は薄暗くて涼しい。

メスキータの中央部は大きな教会に改築されている。

祭壇の模様や絵画も細部までこだわっているのがわかる。

2.キリスト教徒の王たちのアルカサル /the Alcazar de los Reyes Cristianos

イスラム王朝時代の王宮跡地を、軍事用の要塞として改築したのがこのアルカサルです。川縁に位置するこの要塞は、レコンキスタにおけるグラナダ攻略の要として使用されていました。メスキータの西に位置し、歩いて10分ほどです。城内はとても狭く、混雑時は入場に規制がかかるのでメスキータよりも待たされることがあります。

アルカサル前の広場。高い城壁は強固な要塞であることを物語っている。

上から見たアルカサル。奥の川にはローマ橋が架かっているのが見える。

アルカサルの中庭は宮殿時代の面影を残している。

狭いが城壁の上を歩くこともできる。階段は狭く、一人しか通れない幅なので混んでしまう。

城壁の上からはメスキータとミナレットが見える。

もともとイスラムの宮殿だったものを改築したため、なごりとして大きな庭園が残っている。

水路をふんだんに取り入れた庭はイスラム様式の特徴がよく表れている。

迷路のような庭園内を散策するのも楽しい。

3.カラオーラの塔 /the Torre Foraleza de la Calahorra

後述するローマ橋とグアダルキビル橋を挟んでメスキータと反対側に位置する塔がカラオーラの塔です。ローマ橋を見張り、攻めてくる軍勢から守る要塞として建てられました。内部は博物館になっており、上に上がることもできます。天気のいい日にはローマ橋とメスキータを上から眺めることができます。

ローマ橋を渡った先に見えるのがカラオーラの塔。

建物にして4~5階建て相当だが、近くで見ると迫力がある。

4.ローマ橋 / the Roman bridge

雄大なグアダルキビル側にかかっている橋で、北のメスキータと南のカラオーラの塔を結ぶ位置にかかっています。天気が良ければメスキータの全体像を眺めることができるのでとても人通りの多い観光スポットです。昼間は大道芸人や音楽のパフォーマンスをする人がたくさんいます。また、ローマ橋とメスキータは夜間にライトアップされるため、日が暮れてきてからの観光もおすすめです。

大きな河川であるグアダルキビル川にかかっている長い橋がローマ橋。

橋は平らなので歩きやすい。車は通行することができない。

橋の上からはメスキータの全景を眺めることができる。

橋の反対側は前述したカラオーラの塔がそびえている。

ローマ橋とメスキータ。カラオーラの塔の麓ではカメラを構える人をたくさん見かけた。

あたりが薄暗くなると橋やメスキータはライトアップされる。

ライトアップされたメスキータとローマ橋。昼間とは別の美しさがある。

橋の上には足下を照らすガイド灯があるので歩きやすい。

コルドバの夜景は有名らしく、夜も人通りは途絶えない。

夜景を見たければコルドバに一泊するのも良い。ユダヤ人街にもたくさんの宿がある。

5.モスクの周りに位置する家々(ユダヤ人街) /the blocks of houses around the mosque-cathedral.

メスキータの北側を囲むように立ち並んでいる白い壁の家々がユダヤ人街と呼ばれる地区です。レコンキスタに伴って当時住んでいたユダヤ人はこの地を離れましたが、今でも歴史を感じる家が建ち並んでいます。綺麗な写真で有名な花の小道はメスキータの北側の細い道を進んだ先にあります。人だかりができているので場所自体はわかりやすいと思います。後ほど地図を差し込みます。

白い壁の家が続いている。坂が多く、メスキータは低い位置にある。

川に近い側の道沿いには安宿がひしめいていてバックパッカーには便利。

メスキータの北側はお土産屋がたくさんあるので買い物も楽しい。

お土産屋に挟まれているのが花の小道。向こう側にはミナレットが見える。

細い道に大量の観光客が押し寄せるので運が悪いとすれ違うのも大変。

細い路地と石畳の組み合わせが美しい。コルドバでは毎年パティオ祭りが開かれる。

 

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