サンタ・マリア教会 (サンタ・マリア)の行き方
目次
難易度★★★★☆
フィリピンのバロック様式教会群は、フィリピンがスペインの植民地であった16世紀ごろに建てられたバロック様式の教会です。
フィリピンのルソン島、パナイ島の各地(マニラ、サンタ・マリア、パオアイ、ミアガオ)に点在する4つの教会が構成資産であり、それぞれが離れているためすべて訪れるのは難易度が高いです。
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このうちヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・アスンシオン教会はルソン島北部の世界遺産、ビガン歴史都市の近く、サンタ・マリアにあります。以降”サンタ・マリア教会”と表記します。
サンタ・マリア教会 (サンタ・マリア)の行き方
ルソン島北部は交通の便が非常に悪く、電車はなく飛行機も北部の大都市ラワグからの発着になります。
●主な交通手段は長距離バスで、マニラからはビガン行きのバスに乗り、所要約10時間。ビガンの40kmほど手前(南側)のサンタ・マリアでおろしてもらいましょう。あらかじめ係の人に伝えておくとよいです。
●世界遺産のある街”ビガン”からはバスで1時間、南へ向かうバスはほとんどサンタ・マリアを経由します。
●マニラからラワグへ飛行機を利用する場合、マニラ→ラワグの飛行機は1時間、ラワグからサンタ・マリアへは南へ向かうバスで2時間~2時間半です。サンタ・マリアに必ず停車するとは限らないので乗る際に乗務員に確認しましょう。
●ルソン島の”フィリピンコルディリエーラの棚田”等へのアクセス地でもあるルソン島中央部の交通の要所バギオからはビガン、ラワグ行きのバスで4~5時間ほどです。
●長距離バスが通る大きな道路からは徒歩5分ほど離れています。分岐を東方向に歩いていくと、高台の上に大きな教会が見えます。
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サンタ・マリアのバス停近く。たいていの長距離バスはここを通過する。
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この看板を目印に東へ歩いていくと、サンタ・マリア教会が見えてくる。
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暑い中を歩く。トライクルなどを使用しても良いくらいの距離はある。
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高台の上に建つサンタ・マリア教会。遠目からでもその美しさが分かる。
サンタ・マリア教会 (サンタ・マリア)
サンタ・マリア教会は1765年に建設が開始されました。隣接する鐘楼は1810年、教会の改築の際に建てられ、今日に及んでいます。
フィリピンの教会は通常、街の中心部や大きな広場付近に建てられることが多いですが、このサンタ・マリア教会は丘の上に建つ、まるで要塞のような建物になっています。
サンタ・マリアの以前はブララという場所に祀られていた聖母マリアが、夜な夜なこの場所に現れグァバの木に腰かけていたという”サンタ・マリアの伝説”に基づいて、現在の場所に移設されることになりました。
隣接する鐘楼は八角形の 4 階建ての塔で、下に行くほど幅が広くなる構造をしています。これは地震の多いフィリピンならではの特徴で、”地震のバロック”とも称されています。
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丘の上に建つ美しい教会。この日は受難の主日でお祈りが行われていた。
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美しいアーチを描く教会のファサード。上部には3つの窓がある。
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側面には前述した”サンタマリアの伝説”のグァバの木に腰かける聖母マリアが描かれている。
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天井部がレンガでなく軽量材なのは地震対策のため。
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レンガ造りの美しいファサードも見どころの一つ。
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隣接する鐘楼は下の段が広い”地震のバロック”様式になっている。
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教会の裏手側にはろうそくを立てる場所や世界遺産の碑がある。
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世界遺産登録マーク。他の構成資産はフィリピン各地に点在している。
内装
サンタ・マリア教会は通常時は閉鎖していることの方が多いようです。筆者が訪問した日は受難の主日(枝の主日)であったため、大きな催しが開かれていました。
通常、”バロック様式”は美麗な外観と、絵画や彫刻などの内観を合わせた美しさを指しますが、フィリピンのバロック様式は内装は比較的シンプルです。
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内観は絵画や彫刻などは無い、質素なサンタ・マリア教会。
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この日は枝の主日(パームサンデー)で、枝付きの葉をもって祈りがささげられていた。
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祭壇付近には十字架を掲げるイエスの巨象があった。
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枝の主日で使用される枝付きの葉は手前の露店で売られていた。
その他
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サンタ・マリア教会の対岸の丘の上にも小さな十字架が見えた。
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裏手側の細道を進むと小さな遺跡があるそうです。気になる方は下記ブログをご参照ください。
他の構成資産
近くの世界遺産
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