ソルテア
目次
日帰り難易度★★☆☆☆
ソルテアはイギリスの産業革命時において毛織物産業で栄えた町で、19世紀に資本家サー・タイタス・ソルトによって建設されました。産業と暮らしが融合したモデルヴィレッジとして注目され、イギリスの重要な産業遺産となっています。
町の建物全体がヴィクトリア様式に統一され、労働者のための学校や病院などの施設が整備されています。日本の岩倉使節団もこの地を訪れました。
リーズから近郊鉄道で20分弱で到着し、ソルツ・ミルやヴィクトリアホールといった見所はソルテア駅前に集中しています。交通の便も良く、比較的訪れやすい世界遺産です。
ソルテアの行き方
●ソルテアはヨークシャーテイルズ国立公園の南端、リーズ近郊に位置しています。リーズはマンチェスターから鉄道で1時間、ロンドンからは2時間半ほどでつきます。リーズからキースリー、スキップトンへ向かう鉄道を使い、15分ほどで到着します。
●鉄道は1時間に1本は運行しており、また、ソルテア駅は世界遺産登録範囲の中心部にあるため、とても訪れやすいです。
●メインの構造物であるソルツミルは開館時間が10:00-17:30で、クリスマス及び1/1が休館日です。また、合同改革派教会はイースターから9月の日曜日、14:00-16:00のみ開館します。
リーズから片道15分でソルテア駅に着く。利用客も多く、交通の便も良い。
駅を降りると目の前に世界遺産のソルツ・ミルがある。非常にアクセスしやすい。
ソルテア
ソルテアは19世紀、産業革命当時のイギリスにおいて、織物工場を中心に発展した都市です。鉄道や道路、運河が整備された土地の利点を生かし、大規模な町に発展しました。
設計に携わったのは資本家、サー・タイタス・ソルトで、労働者の住みよい環境を整備するため、周辺に教会、学校、病院、集会所、図書館や住居など充実した設備を備えた町を設計しました。町全体がヴィクトリア朝様式の美しい建物で出来ており、建築美・景観美も評価されています。
町の見所は薄黄色の特徴ある町並みの他、現在は創業を停止している織物工場ソルツ・ミル、町の中心部にあるヴィクトリア・ホールなどがあります。いずれも駅から徒歩圏内にあり、観光しやすい世界遺産です。
ソルテアは町全体が世界遺産に指定されている。薄黄色のヴィクトリア朝様式の建物群が特徴。
ヨークシャーテイルズの南端部にあり、自然も豊かである。
町内の学校。こちらもヴィクトリア朝様式の建築で統一されている。
ソルツ・ミル
ソルツ・ミルはソルテアの中心をなしていた大きな工場で、名前の”ソルト”は塩ではなく地名です。紡績工場として近年まで稼働していましたが、1986年に操業を停止し、現在はカフェテリアや、操業時の様子を伝える展示場になっています。
大きなソルツ・ミルの敷地内を歩き回ると、イギリスの産業革命時の繁栄の様子が垣間見えます。遠くからも目立つ建物で、電車内からも見ることができます。駅を降りてすぐの場所にありまた、敷地内には大きな駐車場もあります。
ソルテア駅から見たソルツ・ミル。高くそびえる塔がとても目立つ。
全4階建てで、産業革命を特徴とする美しいヴィクトリア朝様式の建築である。
様々な施設が隣接しているが、その中には老朽化の痛みが激しい物もあった。
資材の運搬や労働者の移動のためか、通路が広く設計されている。
近くから見たソルツ・ミル。工場と思えぬほど、調和が取れた美しい外観である。
ソルツ・ミル内部。一階は展示スペースやショップ、カフェとして再利用されている。
ソルツ・ミルの美しい尖塔。産業革命時のイギリスの経済力を彷彿とさせる。
ヴィクトリア・ホール
ソルテア駅の南には、労働者とその家族のための住宅地や生活用の施設が広がっています。その中心部にそびえるヴィクトリア・ホールは、彼らの娯楽施設として機能していました。
1867年に建てられたヴィクトリア朝様式のこの建物は左右対称の美しいデザインをしています。内部はリード・オルガン博物館の他、現在もホールとしての役割を有しており、コンサートなどで町の人々に利用されています。
駅からゆるやかな坂道を5分登っていくと建物が見えてくる。
ヴィクトリア・ホールの外観。左右対称の均衡が取れた美しい建物である。
合同改革派教会
ソルツ・ミルの向かい側の公園に建つ、美しい外装の小さな丸い教会が合同改革派教会です。この教会に付する霊廟には、このソルテアの創始者、サー・タイタス・ソルトが葬られています。
この教会は公開日が特殊で、イースターから9月の日曜日、14:00-16:00のみ開館します。小さな教会なので外観だけでも十分魅力が伝わりますが、館内も見学したい方は注意が必要です。
駅前の公園内に建つ合同改革派教会。ソルテアを代表する建築のひとつ。
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