バース市街 【イギリス】 行き方と難易度

バース市街

日帰り難易度★★☆☆☆

バースの歴史は古く、1世紀のローマ時代から温泉の街として発展してきました。ローマ帝国の衰退後は緩やかに衰退しましたが、18世紀ごろに再び脚光を浴び、現在はイギリス有数の保養地としても知られています。

見所は旧市街に集中しており、紀元前1世紀の温泉ローマン・バスバース修道院があります。やや離れた場所には構成資産のアセンブリー・ルームロイヤルクレッセントが点在します。

バースの見どころはほとんど徒歩圏内にあり、ロンドンからバースへは鉄道が頻繁に出ているので、訪れやすく、ロンドンから日帰りも可能な世界遺産です。

バースの市街地図と世界遺産の分布。

バースの行き方

●バースはイングランドの中部、ロンドンの西側140kmに位置しています。ロンドンのパディントン駅から1時間半でバース・スパ駅に到着します。比較的便数も多く、鉄道を利用するのが便利です。

●バスの場合、ロンドン市街から3時間程度で鉄道駅近くのバスターミナルに到着します。

●バースの世界遺産が集まる地区は駅から300mほど北側にあります。シティバスを利用することもできますが、徒歩でも十分に観光が可能です。

●また、世界遺産ストーンヘンジの街ソールズベリーとは鉄道で1時間の距離にあり、こちらもおすすめです。

バーススパ駅。ロンドンから片道1時間半で、ブリストル駅に近い。

駅の北口から出て、大通りを街の北側へ向かって歩いて行く。

古風な建物と大きなカテドラルが目印。バースの見所はこの付近に集中する。

バース市街の地図と構成資産の分布図。

バース修道院

バース市街の中心部に位置するひときわ大きな建物、バース修道院は600年代に建立されました。当初はベネディクト会のものとして建てられましたが、15世紀頃、戦乱がなく潤沢な資金があった時代にチューダー様式に立て替えられました。

ヘンリー8世の修道院解体によって放棄されましたが、保存修復が行われ、現在に至っています。見学が可能なのは大きな礼拝堂部分とその他一部のみです。

日曜日の午前中はミサのため見学ができません。また、公式では休みが不定休となっています。事前にHPで情報を確認してください。

バース市街の中でもひときわ大きい修道院。裏手には駅に向かうバスも発着する。

西側のファサードには「ヤコブの梯子」が彫られており、天使が上り下りしている。

外側から見たバース修道院。アーチ型の窓が特徴的で美しい。

礼拝堂は高くて開放感があり、重厚な柱で支えられている。

網目模様の天井は、柱からアーチを描くようにできている。

ローマン・バス

ローマン・バスは、バース市街の中で最も有名とされる構造物で、中央部に大浴場を有するこの建物は紀元前1世紀のローマ時代にさかのぼるといわれています。

温泉の癒やしの効用を神の力と考えていたローマ人は、この場所にアテナ神の神殿を建築しました。コインや宝物、手紙など様々な物が泉に投げ込まれており、中には貴重な出土品となった物もあります。

併設する博物館には浴場から発掘された宝物なども展示されています。人気の観光地であるため観光客の数がとても多く、入場に際しては行列ができるため、注意しましょう。

ローマン・バスの入り口。日中は外まで行列ができる。ここでチケットを購入する。

2階部分から眺めた大浴場。室内にも湯気が立ちこめ、温泉地独特の匂いがする。

大浴場の横にある泉。ローマン・バスには大浴場の他いくつかの入浴槽がある。

遺跡の土台部分が露出している。当時の建築技術や水路技術の高さが分かる。

温泉水が流れ出る水路。湯気が立ち、温泉の成分で石が変色している。

奥にはバース修道院が見える。浴槽は手を入れることも水を汲むことも禁止。

泉には様々な国のたくさんの硬貨が投げ込まれている。

アセンブリー・ルーム

バースの中心部からやや離れた北側400mに位置するアセンブリー・ルームは、舞踏会などの社交の場として利用されていました。

バースの市街建築に携わったジョン・ウッド親子によって1700年代に設計されました。戦争によって損壊しましたが、現在は復元されています。

地下には服飾博物館があり、社交の場であったアセンブリー・ルームと関連のあるドレスが飾られています。

アセンブリー・ルームはローマン・バスなどから7-8分ほど北へ向かって緩やかな坂を登る。

広々としたホールは舞踏会やお茶会など優雅な時間を楽しむ場であった。

内装は比較的シンプルだが、シャンデリアなどが豪華さを演出している。

地下には服飾博物館がある。展示が多く、服に興味が無くても十分時間を過ごせる。

ロイヤル・クレッセント

ロイヤル・クレッセントはバース市街の北西の住宅街に位置しています。バースに保養に来る富裕層向けの別荘地として建てられた集合住宅は、世界一美しい集合住宅ともいわれています。

三日月型の弧を描く巨大な集合住宅は、バースの建築家ジョン・ウッド親子によってデザインされました。ローマ時代の建築に着想を得たパッラーディオ様式で左右対称性も重視されています。住宅の一部は博物館として見学ができるほか、超高級ホテルとして泊まることもできます。

ローマン・バスなどがある市内中心部からは少し離れた坂の上にあり、徒歩だと10-15分ほど時間がかかります。

世界一美しい集合住宅とも称されるロイヤル・クレッセント。

ローマ建築に着想を得た左右対称性や繰り返し構造を多用している。

 

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