1日で全部巡る奈良斑鳩の世界遺産、元興寺、興福寺、東大寺、春日大社、平城宮跡【日本】Part10

1日で全部巡る奈良斑鳩の世界遺産、元興寺、興福寺、東大寺、春日大社、平城宮跡

奈良県内には2つの世界遺産、法隆寺地域の仏教建造物と古都奈良の文化財があります。それぞれ法隆寺、法起寺と薬師寺、唐招提寺、元興寺、東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林、平城宮跡が構成資産です。

これらの世界遺産は健脚で、見学時間をある程度短く妥協でき、移動手段があり、空いていれば、1日ですべて回りきることができます。

今回はバイクでそれを実践してきたので工程を紹介していきます。

本記事は後編になります。前編の法隆寺、法起寺、薬師寺、唐招提寺は下記リンクからどうぞ。

1日で全部巡る奈良斑鳩の世界遺産、法隆寺、法起寺、薬師寺、唐招提寺【日本】Part9

唐招提寺から東大寺等のある奈良市内までは車で20分ほどです。世界遺産は東大寺周辺に密集しているので、なるべくこのあたりの駐車場を利用しましょう。おすすめは”ならまち駐車場”。奈良市内中心部にあり、興福寺は徒歩2分、元興寺も徒歩4分ととても近いです。また、二輪専用駐輪場もあるので、バイクの方はここ一択でしょう。

奈良中心部のならまち駐車場。バイクスペースも充実。奈良観光の起点です。

まずは歩いて元興寺に向かいます。

元興寺

元興寺は奈良時代飛鳥寺と呼ばれた寺から、奈良に遷都する際に移転され成立した寺院です。飛鳥寺には日本最初の瓦が使用されており、元興寺移転の際も瓦が移植され、現在もいくつかの瓦が現存しています。

古都奈良の文化財の構成資産として世界遺産に登録されているほか、極楽堂などは国宝にも指定されています。

観光客が比較的少なく、のんびり見て回ることができる世界遺産です。

元興寺の入り口。興福寺からは徒歩5分ほど。市街地にあります。

元興寺の世界遺産登録の石碑。古都奈良の文化財としての登録です。

日本最初の瓦が使用されている極楽堂。国宝に指定されています。

極楽堂の裏手側から見て、色のまばらな部分が日本最初の瓦なのだそうです。

元興寺の裏手には石塔が立ち並んでいるエリアがあります。

元興寺は見学エリアが狭いため、滞在時間は20分といったところでしょう。足早に見学を済ませた後は興福寺へ向かいます。

興福寺

興福寺は、藤原鎌足が病を患った際、夫人がその回復を願って釈迦三尊を本尊として建てた寺が起源となっています。平城京遷都の際藤原不比等によって移されたのち、藤原家により整備が繰り返されました。

現在は広い敷地内に五重塔や東金堂、北円堂といった国宝に指定されている建物が配置されているほか、国宝館には貴重な仏像群が安置されています。

仏像に興味がない場合は東金堂と五重塔の見学のみ、さらに時間の余裕がある場合は外側から南円堂、北円堂、三重塔を見学するのが良いでしょう。滞在時間の目安は40分ほどです。

興福寺の東金堂と五重塔。どちらも国宝に指定されている、興福寺のシンボルです。

こちらは南円堂。18世紀に再建されたもので、重要文化財に指定されています。

興福寺の目立たない場所にある三重塔。北円堂と共に寺院内で最古の建物です。

北円堂は春季と秋季に一般公開されます。13世紀に再建されたもので、こちらも国宝です。

自分は国宝館にあまり興味を持たなかったので、見学後はそのまま東大寺に向かいました。奈良公園内を10分ほど歩いていきます。途中からにぎやかな出店が広がっており、奈良公園名物の野生のシカも多数見ることができます。

普段は修学旅行生でごった返す東大寺。心なしか観光客は少なめです。

東大寺

東大寺は聖武天皇によって創建された寺院で、廬舎那仏を本尊としています。唐招提寺を開いた鑑真も一時滞在したこともあるなど、東大寺は古くから仏教寺院として日本の中核をなす存在でした。廬舎那仏は高さ約15mにも及ぶ巨大仏像で、こちらは国宝に指定されています。

また、南大門に安置されている二体の金剛力士像はどちらも国宝に指定されており、近くで見るとその迫力に圧倒されます。

観光シーズンには東大寺前に行列ができるほど人気の高い世界遺産なので、混雑する時間帯を避け早朝か夕方頃の訪問がおすすめです。

東大寺の世界遺産碑。古都奈良の文化財の中核をなす構成資産です。

12世紀に再建された南大門。東大寺前にそびえる巨大な門は国宝にも指定されています。

金剛力士像。近くで見ると陰影も細かく再現されており美しく感じます。

東大寺大仏殿。現在の建物は江戸時代に再建された建物です。

大仏殿の廬舎那仏。近くで見るとその大きさに圧倒されます。多くの観光客でにぎわうスポットです。

こちらは大仏殿からやや離れた位置にある二月堂。景色がとてもきれいです。

二月堂の裏手から若草山を通って春日大社のほうに向かって歩いていきましょう。

春日大社

春日大社は奈良公園内の東側に位置する世界遺産で、構成資産の中で唯一の神社でもあります。藤原氏の氏神を祀っており、藤原氏と関係の深い神社でもあります。

御本殿は国宝に指定されており、一般の立ち入りはできません。廊下につられたたくさんの灯篭は見ごたえがあるポイントです。朱色の色合いが美しい神社です。

春日大社入り口。こちらも比較的人気の高い世界遺産です。

春日大社御本殿の外観。建物の内側に第一殿から四殿までが置かれています。

廊下に並べられた吊灯篭が美しい神社です。

春日大社の見学後は、神社の裏手にある春日山原始林も少し見ておきましょう。南に少し歩くと入り口が見えてきます。実は、奈良公園東に広がる春日山原始林も世界遺産の構成資産になっています。

春日山原始林

春日山原始林は、春日大社の成立から、神社の神域としてむやみな立ち入りがおこなわれぬよう保護されてきました。そのため手つかずの自然が保存されており、こちらも世界遺産の構成資産となっています。

トレッキングコースも整備されており、時間に合わせてゆっくりと満喫することができます。

春日山原始林の入り口。ここから登ると一時間の周遊コース。

数歩踏み入れただけで豊かな自然が出迎えてくれます。

さて、早朝から奈良のすべての世界遺産を巡っているため、この時点でかなり体力を消耗してへとへとになっているはずです。春日山原始林の見学は早々に切り上げて、最後の世界遺産、平城宮跡に向かいましょう。

ならまち駐車場から平城宮跡までは車で15分ほどです。おそらく春日大社の見学を終えて戻ってくる頃には平城宮跡の見学時間は過ぎていますが、線路北側の遺構は公園となっており、終日解放されています。

平城宮跡

平城宮は平城京に都が置かれていたころ北端に位置する場所にあったとされる天皇の住居で、その他執務を行う場所や儀式を執り行う場所が併設されていました。

現在は残っている建物はなく、地下遺構が残るのみとなっており、平城宮跡は公園として一般に開放されています。

近年では平城宮跡の再現プロジェクトが進行しており、南側では復元された建物や博物館があります。

平城宮跡は広大な草原となっており、地元の人に愛される公園となっています。

平城宮跡。線路を挟んで南北に広がっています。

北側では建物の再現プロジェクトが進行中。完成が楽しみですね。

平城宮跡はとても広いのですべて歩くととても疲れます。目的を定めて効率的に回るとよいです。

 

以上が、奈良市内のすべての世界遺産を一日で巡った大胆な旅行記です。法隆寺、法起寺、薬師寺、唐招提寺、元興寺、興福寺、東大寺、春日大社、春日山原始林、平城宮跡、すべて廻ることができましたが、疲れて足がくたくたになりました。

じっくりと見学できなかった場所もあるので、2日に分けてめぐるのが良いのかもしれませんね。

関西旅行記はまだまだ続きます。次の日は大阪古墳巡りに向かいます。

 

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1日で全部巡る奈良斑鳩の世界遺産、法隆寺、法起寺、薬師寺、唐招提寺【日本】Part9

少し長い旅行記となりますが、基本的には月水金の週3更新を目標に執筆する予定です。

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