「世界遺産」謎解きガイド 歴史ロマンを10倍楽しむ「読み筋」とは 【ブックレビュー】
目次
本記事は”「世界遺産」謎解きガイド 歴史ロマンを10倍楽しむ「読み筋」とは”という本のレビュー記事です。
内容紹介
Amazonより本書内容紹介分の引用です。
「ナスカの地上絵」が描かれた目的は?
ギザのピラミッドの建設方法は?
秦の始皇陵の兵馬俑が全員東を向いている理由は?
過去に生きた人々が、現代に残した遺跡・景観・自然……。これらを保護するべく1972年に始まったユネスコによる活動も40年を過ぎ、登録数も1000件を超えた。ますます人気の世界遺産には、先を争って観光客が押し寄せるものの、ただ景観を楽しんで帰るだけではもったいない。
そこで本書では、「マチュ・ピチュの歴史保護区」「ストーンヘンジ」「フィレンツェ歴史地区」「アヤ・ソフィア」などの著名な世界遺産だけでなく、「隊商都市ぺトラ」「カホキア墳丘群州立史跡」「古代都市パレンケと国立公園」など、歴史の闇に埋もれ、解明されていない謎やミステリーに包まれている各地の世界遺産を、その解明を試みた諸説とともに、カラー写真満載で紹介する。
総計41の世界遺産について、それぞれの世界遺産に秘められたミステリーやその建物にまつわる人物の不思議などが詳しく紹介されています。
主に海外の世界遺産が中心として取り上げられており、日本の世界遺産は琉球王国のグスクのみとなっています。
なぜ建築されたのか?いつごろの建物なのか?ストーンヘンジやアンコールワットなどの有名な世界遺産からエル・ジェムの円形闘技場、アクスムといったなじみのない世界遺産まで、幅広い世界遺産が取り上げられており、各世界遺産は4~6ページほどにまとめられているので読みやすく、飽きません。
感想
“世界遺産”というタイトルにつられて思わず購入した本でしたが、各世界遺産にまつわる謎が本格的に解説されており、期待していた以上でした。
各世界遺産の細かい歴史や関連する人物像についてわかりやすく触れられているため、非常に読みやすいです。
また、文庫本サイズではありますがカラー写真もふんだんに使用されており、写真を目で追うだけでも楽しめます。
世界遺産検定の短くて読みにくい学習用の教科書と比較すると非常に練られた構成となっており、この本を読んでようやく理解できた世界遺産もありました。
そしてもう一つおすすめしたい点は、本書の引用が信頼に足る文献から引用されており、最新の研究成果も分析されている点です。
ここ3~5年間の進展等が上げられている世界遺産もあり、ここ数年でもいろいろなことが分かってきているんだなあと改めて感心させられました。
そして理系の観点からすると、遺産の成分分析や年代推定などの研究成果は読んでいてわくわくするものがありました。
読みやすさやカラー写真、内容にはとても満足ですが、一方で41世界遺産はややボリューム不足にも感じました。同じような形式でもう10個くらい世界遺産を取り上げて欲しかったかなあと言う印象です。
また、日本の世界遺産が琉球王国のグスクのみだったので、姫路城や平泉などいろいろと謎がありそうな日本の世界遺産も掘り下げて欲しかったです。
とはいえ、この少しの物足りなさは続刊への布石となっているのかもしれません。(ぜひお願いします)
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