世界遺産アヌラーダプラの聖域。菩提樹に癒される。 【スリランカ】旅行記3日目後編

世界遺産アヌラーダプラの聖域。菩提樹に癒される。

ダンブッラからアヌラーダプラへはバスで2時間半くらいです。最初の方は混んでいましたが、途中の街で降りる人が多く、ずっと座っていることができました。アヌラーダプラに着く頃には満員だったバスも3分の1くらいに減っていたかなあと思います。

アヌラーダプラに着いたのは16時前くらい。ここの世界遺産”聖地アヌラーダプラ”は日本の京都や奈良と同じく、寺院群が広い範囲に点在しています。

ガイドブックにはゆったり自転車で回ると良いと書いてあるのですが、チケットオフィスは17時でしまってしまうので急いでいることもあり、トゥクトゥクを拾おうと考えていました。

長旅を経てアヌラーダプラにやってきた。さらに田舎の都市といった感じ。

大きなバスターミナルがあり、その前にはトゥクトゥク勧誘の群れがいる。

世界遺産のある観光地ですから、やはりトゥクトゥク勢が待ち構えています。チケットが17時で閉まってしまうから遺跡も閉館してしまうでしょうし、今日の見学はムリかなと思っていたのですが、19時くらいまで開いているから大丈夫だとのことでした。

値段は相場くらいで、あまりふっかけてくる感じではなかったのでそのままトゥクトゥクで観光に向かいます。トゥクトゥクで走ってもかなり遠く感じたので、自転車だとなおさら大変だと思います。スリランカの高温多湿の気候の中を地図を見ながら自転車で走るのは体力も気力も使いそうです。

バスターミナルからトゥクトゥクで少し走ったところで聖地アヌラーダプラ1つめの世界遺産、“イスルムニヤ精舎”に到着しました。

イスルムニア精舎

仏教の日の休暇に当たるので、白い服を着てお祈りをするスリランカの人が多い。

一つ目の観光スポットイスルムニヤ精舎の入口。聖地なのでゲートよりも先は靴を脱いで観光しなければならない。

白い服を着たスリランカの仏教徒が列を作ってお参りをしていた。

驚くべきなのは、アヌラーダプラのこうした遺跡の歴史は紀元前3世紀にさかのぼると言うことです。かなり早くから文明が根付いていたということになります。

大きな岩をくりぬいて建てられた寺院はアヌラーダプラの中でも特に神聖な場所。

岩の裏側からは上に登ることもできる。裸足なので岩はとても熱い。

大きな岩を利用した寺院は、午前中に観光したシーギリヤロックを思わせる。

こちらは大岩の中に掘られた御堂。ひざまずき熱心に祈る人が多かった。

もう夕方の4時だというのに、入場する人が後を絶えませんでした。紀元前を由来とする神聖で魅力的な寺院を後にして、次のスポットへ向かいます。トゥクトゥクで走る道は入り組んでおり、一つ一つがかなり離れているので、やはりチャーターがおすすめだと感じました。

続いて到着した場所は多くの人でにぎわっていた。

大きなストゥーパ。スリランカではダーガバという名前で呼ぶ。

日が沈みかけた夕方だというのに暑さがいっこうに収まりません。さらに、午前中シーギリヤロックに登っていることもあり、だんだんと疲労を感じ始めました。

このダーガバは何という名前だったかすらあやふやですが、足早に観光を終えたことだけは覚えています。

アヌラーダプラには大きな湖があり、水浴びをしている人たちもいた。

またかなり運転して次の目的地に向かいます。次の目的地は聖地アヌラーダプラの中心とも言われる場所です。

アサルトライフルを持った軍人がたくさんいて物々しい雰囲気が漂う。

大きな門をくぐると長い道が奥まで続いている。白い服に身を包んだ参拝客が途切れることなくやってきた。

しばらく歩くと白く美しい門構えが目に入った。

スリー・マハー菩提樹

アヌラーダプラのなかでも神聖な場所、スリー・マハー菩提樹は、なんと仏陀が悟りを開いたブッダガヤの菩提樹の枝木を植えて育った菩提樹があると言います。

かなり神聖な場所らしく、手荷物から身体検査までかなり入念に検査されました。ボディーチェックは男女に分かれていますが、どちらもかなり細かくチェックされているようでした。中に入るとその聖地であるが所以がよくわかりました。

奥にあるのが聖なる菩提樹。多くの人がお祈りに訪れている。

雄大な菩提樹の下で熱心にお祈りを捧げる人が多い。

菩提樹の周辺にはたくさんの木が植えられており、木陰で瞑想にふけっている人もたくさん見かけました。ここでは写真をパシャパシャ撮ることはやめ、静かで神聖な雰囲気に浸ることにしました。

菩提樹の周りでは非常に静かな時間が流れており、心地よかった。木は厳重に守られており、根元まで近づくことはできない。

ルワンウェリ・サーヤ大塔

さて、次の観光地に向かいます。ここまで来た長い道を引き返して道沿いに見えた大きなダーガバを見学に行きます。

ルワンウェリ・サーヤ大塔という、遠くからでも見える大きなダーガバ。

ここも厳重なセキュリティ・チェックがあり、リュックは奥までひっくり返され、ボディチェックもとことんされました。この巨大なダーガバも近代的な装飾がされてはいますが、歴史は紀元前2世紀にさかのぼるそうです。

のんびり見学しようとしていると、後ろから大きな帯を抱えた人の列がやってきました。

とても長い帯をたくさんの人が持ちながら大塔に入っていく。

大きな帯を持った人はこのダーガバをゆっくりと一周していく。

お供え物を捧げる人もたくさん参列しており、みな列に祈りを捧げている。

大きな塔をぐるっと巻いていくようだった。

この日は仏教の日ポーヤデーに近い日で一週間ほどかけて各地で神聖なイベントが開かれているようでした。訪れた2019年の春にスリランカでは宗教がらみの大きなテロがあったばかりですから、この日も厳重警戒態勢が敷かれていたのではないでしょうか。

お祭りを見届けた後、急ぎ足でトゥクトゥクに戻ります。ここでドライバーのおじさんからチケットを渡されました。

本来はアヌラーダプラの一連の施設を見学するのに25ドルのチケットを買うのですが、チェックされる検問があまりなく、チケットを払わず見学する人もいるそうです。

トゥクトゥクのおじさんは私の分のチケットを安く買っておいたからこれを使いなさいと勝手にチケットを買わされました。確かに正規の値段よりも安いのですが、”ウィーアーフレンド”とか行っていたので、限りなく黒に近いグレーなチケットでしょう。

アヌラーダプラでは違法チケットが横行しており、なるべく正規のルートで購入してくださいと注意書きがガイドブックにもありました。私は来るのが少し遅かったこともあり、閉館時間もあって焦っていたのでトゥクトゥクに飛び乗ってしまいましたが、このチケットでドライバーと揉めている外国人の老夫婦を見かけました。

トゥクトゥクでの観光は続きます。

こちらはまた別のダーガバ。3つも見ればだんだん飽きてくる気がする。

それほど大きくはないが周りに石柱がたくさん刺さっている不思議な構造。

石門の前には大きなムーンストーンが彫られていた。描かれた動物は宇宙の真理を表しているのだとか。

こういった寺院に入るたびに靴を脱がなければならないのでだんだんとおっくうになってきます。見学はまだあと数カ所残っているようです。

お次はまた似たようなダーガバだったので、遠目からの観光だけでパス。

アバヤギリ大塔

続いてやってきたのはアヌラーダプラ遺跡群の最北端に位置するアバヤギリ大塔です。こちらもアヌラーダプラの中では有名な建築物の一つになります。

今までの白塗りのダーガバとは異なり、レンガを積み上げて作ってある。

近づくと分かるこの大きさ。これも紀元前1世紀にさかのぼると言うから驚き。

高さはなんと75m。登るような構造になっていないので修復は大変そうだ。

ひとつひとつそれなりに時間を掛けて見学していたので、だんだんと日が暮れかかってきました。真っ暗になったら困るので、見学場所はあと何か所なのかと聞くと、あと2ヶ所とのこと。さっそく次のスポットへ向かいます。

トゥクトゥクは森の中にやってきました。ここでのみ、チケットを確認させられました。やる気のなさそうな係員だったので、正規の人なのか少し疑問ではありました。

サマーディ仏像

森の中にひっそりとそびえているのはサマーディ仏像。

こちらの完成は4世紀とのこと。悟りを開いた仏陀がモデルとなっている。

観光客はほとんどいなくなり、静かさが増していた。

だんだんと日が暮れてきましたが、次が最後のスポットです。

クッタム・ポクナ

今までとは趣向の違う遺跡で、こちらは沐浴場である。

浴場が二つ連なっており、クッタム・ポクナという名前がある。

一通り見学して終わったのは18時半くらい、約2時間半くらい見学していました。トゥクトゥクをチャーターして動いてもこれくらい時間がかかります。見所はいっぱいあるし、かなり離れているのであまり自転車はおすすめできないかなというのが所感です。

さて、運転手と共に市内中心部へと戻ります。実は今日の宿を予約していないので、ここから宿探しです。安宿街で降ろしてもらったので、泊まる場所は割とすぐに決まりました。6人の相部屋でしたが、他に女の子が1人いるだけでした。

宿も決まったので次は食事です。軽食用のお菓子と明日の飲み物を買いにまずはスーパーへ行きました。ここでチョコレートや甘い飲み物を買い明日に備えます。

その後来た道をふらふらと戻りながら、目にとまった地元のレストランみたいな場所でご飯を食べることにしました。中に入っていくとあいにくの満席。仕方ないので相席をお願いすると、

なんと偶然にも昼間シーギリヤロックで会ったあの韓国人の青年が正面に座っていました。

待ち合わせていた訳でもないので、この広いアヌラーダプラで偶然同じ時間帯に同じ店を選んだとすると、すごい確率です。再会にテンションが上がりながら、さらに話が弾みました。彼は明日、アヌラーダプラを見学するそうなので、その情報交換をして別れました。

宿に着いたのは21時前。明日の朝も早く行動したいので早めの就寝にします。

 

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