シーギリヤロック。怖いけど、絶景。 【スリランカ】旅行記3日目前編

シーギリヤロック。怖いけど、絶景。

ダンブッラにて早めの就寝としたため、朝起きたときは体がとても軽く感じました。本日は早起きをしてスリランカの最も有名な世界遺産、シーギリヤロックを目指します。

安宿でしたがとってもおいしい朝食がついてきました。バス停までは歩いて5分ほど。ここでバスを待つのですが、ダンブッラは交通の要所、いろいろなバスが行き交います。

次から次へとバスが来るが、シーギリヤ行きがなかなか来ない。

いろんな方向に向かうバスが来ますが、どれもシーギリヤ行きではありません。周りはスリランカ人ばっかりで観光客はあまりおらず、誰かに聞くこともできません。

トゥクトゥクのおじさん達がしきりに話しかけてきて、シーギリヤ行きは1000ルピー(700円くらい)でどう??今日はシーギリヤ行きのバス全然来ないんだよ、と営業トークを掛けてきます。

値段はそんなに高くありませんが、バスが来ないはずはないしどうしようかなあと悩んでいたら、同じ場所で待っていた観光客らしき韓国人の若い青年とフランス人のおじさんが声を掛けてきました。

“バスは来るはずだから無視して待っていようよ”

情報が全くない異国の地で、心強い味方ができたような気がしました。話を聞いていると、彼らは昨日であったばかりらしく、意気投合して今日はシーギリヤに2人で行くのだそうです。

10分ほど待っていると、ようやくシーギリヤ行きのバスが到着しました。

スリランカのバスの内装はかなりファンキーな感じがする。

バスの中はかなり空いていて、観光客は自分たちの他にはいませんでした。朝早い時間だからかもしれません。

この様子ならシーギリヤロックも空いているんじゃないかと期待値が高まる。

バスはだんだんと町中を離れて人里離れた荒野を走行していきます。バスに揺られること40分ほどでシーギリヤの近くのバス停に降ろされました。

シーギリヤと書かれた看板の他は目立ったものが何もなかった。

ここからでも全景が見えるほどの大きなシーギリヤロック。遠くから見ても美しい。

ここから少し一枚岩の方に向けて歩いて行きます。こんなに目の前に見えるのに、チケットオフィスはちょっと遠回りした場所にあります。

せっかく近くに見えるのに、逆方向に遠ざかっていく。

 

バス停で知り合った先ほどの3人で話しながら来たので、時間が経つのを感じませんでした。どうやら2人はシーギリヤロックではなく、ピドゥランガラと呼ばれるもう一つの山の方に行くようでした。

ピドゥランガラはシーギリヤロックのすぐ近くに立つ小高い山で、ここから登るとシーギリヤロックが綺麗に見えるそうです。

入場料もシーギリヤロックと比べると破格の安さです。一緒に行こうよとしきりに誘われたのですが、ピドゥランガラは世界遺産ではないし、そっちに登ってもライオンの爪は見られません。

両方登っている時間も体力も無いし、誘いはうれしいけど断って、一人でシーギリヤロックに登ることにしました。さて、まずは海外観光客向けのチケットが売っているシーギリヤミュージアムに向かいます。

こちらがシーギリヤミュージアムの入口。ちょっと分かりづらい。

博物館も入場料に含まれていますが、展示はちょっと少なめ。見所はこのシーギリヤレディの壁画のレプリカ。

本物は今もシーギリヤロック壁面にありますが撮影ができません。こちらでじっくり予習をしてから向かいます。

広場にはちょうど古都シーギリヤの地図があった。岩の前も一大都市だったようです。

まだ朝早くシーギリヤロックも開いたばかりなので空いているだろうと踏んでいましたが、認識が甘かったです。

入口には長蛇の列ができていた。ほとんどがスリランカ人だった。

荷物検査を一人一人厳重にやっているようで、時間がかかっていました。じっと荷物検査の作業を見つめていると、ペットボトルのラベルも禁止のようで、切り取られていました。

いよいよ敷地内に入場。シーギリヤロックとご対面。

入場後はけっこう人は流れているようで、あまり並ぶようなタイミングはありませんでした。シーギリヤロックの前も大きな遺跡となっているようで、かなり広く感じました。朝から強烈な日差しが差し込み、だんだんと暑くなってきました。

大岩の手前側にある古代都市の遺跡も規模が大きく見応えがある。

かなり広いのでじっくり見ていたら1日かかりそう。

岩陰に大きなトカゲが涼んでいて、少し人だかりができていた。

さて、シーギリヤロックの麓までゆっくり歩いてくると、その先が想像以上に過酷な旅になっていることとが分かりました。

だんだんと上り坂が増えて苦しくなってきた。

森の中の遺跡をどんどんと登っていきます。

こんな神秘的な大岩くぐりもあった。少しずつみんな息切れし出していた。

そしてシーギリヤロックに登る大行列に捕まりました。

この行列を下から見上げると、かなりの人数が待っています。そしてここはまだ大岩の1~2割ほどの高さの部分で、もっと上があることを想像して少しげんなりしました。何時間かかるか分からないなあと困惑していると、外国人はこっちだよと声を掛けられました。

どうやら外国人はチケット代をかなり高く払っているので、行列に並ばずにショートカットさせてもらえるようです。知らずに並んでいる外国人も多くいたので覚えておくと良いでしょう。

空いてる脇の階段をすいすい上っていくと、あっという間に半分くらいのところまで来た。

スイスイ登っていくとは行ってもかなりきついので、ツアーできていたお年寄りの男性は息を切らして何度も休憩していましたし、辛そうでした。

入口と遺跡がもうあんなに小さくなっている。ここまで大分登ってきたことが分かる。

中盤まで来たところで、大行列と合流しました。道が一番細くなっているところのようで、合流地点は押し合いになっていました。

崖の上にはシーギリヤレディの壁画があり、通路が細くなっている。

入口からここまではほとんど待たずに歩いてきましたが、ここだけは少し時間がかかりました。この先で一人一人チケットのチェックがあるため、時間がかかっているようでした。チケットの確認後は螺旋階段を上って壁画のある場所まで歩いて行きます。

シーギリヤレディは撮影禁止で、厳戒態勢が敷かれていました。建設当初は大岩の様々な場所に書かれていたそうですが、風雨にさらされているため保存状態が悪く、現存するのはここだけなのだそうです。

じっくり見学したいのですが列がゆっくり進んで行くので、移動しながらの見学になります。すぐに別の螺旋階段を使って元の場所に降ります。その後、岩肌をミラーウォールと呼ばれる岩壁に沿って歩き、さらに階段を上っていくと小さな広場に出ました。

ここがかの有名なライオンの爪。獅子はシンハラ王朝のシンボルでもある。

大行列を抜け、ようやくスリランカ観光のハイライトでもあるライオンの爪に着きました。もちろんライオンの爪で記念撮影をする人もいますが、並んで撮るみたいなことはなく、想像よりも空いていました。

ここまで来るのにかなり体力を消耗し、へとへとになるので、木陰で休んでいる人が目立ちました。ここで無料の水を汲むことができるので、空のペットボトルに詰めておくと良いでしょう。

さて、自分も疲れてはいますが、今後もっと混むことが予想されるので、さっさと頂上まで登ってしまおうとさらに先へ進みます。

ライオンの爪を通ってさらに大岩を登っていく。

日陰のない階段に強烈な日差しが差し込み、地獄の様相を呈していた。

想像以上に気温が上がり、列がなかなか進まないフラストレーションで人もいらいらし始めます。さらに階段脇には大きな蜂の巣もあり、なかなかハードでした。ただ、列自体は結構スムーズに動いていて10分足らずで頂上部分に着きました。

眺めは最高だが、岩肌には大きな蜂の巣が見えた。

頂上部分には巨岩の上に栄えた幻の王朝の遺跡が構えている。

スリランカの熱帯湿潤気候にさらされながらも、土台部分はよく保存されていた。

遺跡の規模が想像していたよりも大きく、驚いた。

頂上部分に到達すると一気に視界が広がり、美しいスリランカの緑の大地が眼下に広がります。また、強い風が吹き抜け寒いくらいに感じました。

さっきまでの熱気と、行列のフラストレーションは一気に吹き飛びました。レンガ造りの鮮やかな遺跡をじっくりと歩き回ります。大岩の上から見る景色も最高で、かつて繫栄した王国の王は、この景色を毎日眺めていたのでしょう。

入口が遥か遠くに見える。手すりはあるが、高さが低いので少し怖い。

レンガ造りの壁は精巧に作られており、現在まで綺麗に残されている。

頂上部には沐浴場と思われる部分まであった。

来るときに一緒だった2人が向かった、もう一つの山ピドゥランガラも見える。

天空にあると錯覚する古都シーギリヤの絶景は大きな感動を与えてくれました。自力で登頂するのは大変でしたが、苦労して来た甲斐があったかなと思います。

さて、一通り満足したので来た道をライオンの爪まで降りていきます。

まだまだ行列は途切れる様相もない。続々と観光客が押し寄せる。

名残惜しいが来た道とは別の階段でシーギリヤロックを降りる。

だんだん遠ざかるシーギリヤロック。そして、続々と押し寄せる観光客。

よーくズームしてみるとシーギリヤレディの壁画のくぼみが見える。

一通りの見学はだいたい2時間半くらいかかった気がします。たまたま混んでいたからかもしれませんが登るだけでも時間を使うと思います。

バス停に戻ると、さっきの韓国人の青年とフランス人のおじさん2人組と再会しました。どうやらバスを待っている様子。ピドゥランガラ、なかなかよかったよーと言っていましたが、こちらも負けじとシーギリヤロック最高だった!と報告しました。

さて、シーギリヤからはダンブッラに戻り、バスを乗り換えて次の街アヌラーダプラに向かいます。シーギリヤを出発するバスは程なくして姿を現しました。バスの中では韓国人の若者と語り合いました。(名前を聞きそびれてしまって申し訳ない)

ちょうどホワイト国除外の時期で気まずいなあと思っていましたが、彼は日本が大好きらしく、日本のアニメ(幽遊白書とか)日本のドラマ(テラスハウスとか)日本の映画、いろんな好きな物の話をしてくれました。

日本人の自分よりも日本アニメやドラマに精通していて、韓国でも日本の物がたくさんはやっているんだなあと痛感しました。

彼ら二人はダンブッラに戻った後、黄金寺院を見に行くとのことでした。そのあとアヌラーダプラに行くと言っていました。自分は昨日行ってしまったのでもうアヌラーダプラに行くよと伝えると少し残念そうにしていました。

お昼ご飯一緒に食べようと誘ってくれて、とても魅力的な提案だったのですが、アヌラーダプラで時間が無くなるのもイヤだったので先にバスで向かうことにしました。

もしかしたらどこかで再開できるかもしれないね、と最後の挨拶をしつつバスターミナルへ向かいます。アヌラーダプラ行きのバスがなかなか来ず、シーギリヤ登頂の疲れもあってへとへとでしたが、20分くらい待ったところでようやくバスが来ました。

次なる世界遺産の街、聖地アヌラーダプラに向けてバス移動です。

 

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