ニンビンからガッカリ世界遺産、胡朝の城塞へ行く
寝台列車は朝の3時にニンビン駅に到着しました。人がいなくなった駅で過ごすこと4時間、だんだんとあたりが明るくなってきました。
朝の6時半を過ぎるとニンビン駅にも朝日が差し込めてきた。
駅にも掃除の人が現れ、少し慌ただしくなってきた。
ニンビン駅前。観光地なので安ホテルも多い。
ニンビンからは世界遺産胡朝の城塞と、チャンアン複合景観の2ヶ所に行くことができます。ニンビンはバイクをレンタルして観光するのが主流らしく、レンタルバイク屋さんが駅前にたくさんあります。
ただ、胡朝の城塞は遠いのでバイクチャーターで行くことにしました。胡朝の城塞はベトナムの世界遺産の中で最もアクセスが悪く、距離的にはバイクでここから2時間の田舎にあります。
この近郊の大きな街タインホアとニンビンのちょうど中間に位置しており、タインホアからは数本のバスが出ているそうですが、距離的にはさほどかわらず、片道2時間はかかります。
前日の寝台列車泊もあってか疲労があまり抜けきっておらず、この日のバイク旅が一番辛かったです。
今までで最長の片道2時間のバイク旅が始まります。
ニンビンの街から大分外れ、田舎道をひたすら西に走っていく。
代わり映えの無い景色がひたすら続く。交通量はほとんど無い。
他の方の旅行記で、ニンビンからレンタルバイクで行ったとの記事を見ましたが、この方は運悪く免許不携帯で罰金を支払ったそうです。
自分が行ったときもニンビンの外れの方で警察の検問が1ヶ所あったので、気をつけた方が良いかもしれません。
何カ所か小さな街が見えてきては通り過ぎていく。
ニンビンからはかなり離れた田舎を走ります。ドライバーの方も詳しい道筋が分からないらしく、何回か人に聞きながら進んで行きます。
いよいよ周りに何も無い場所に来た。
ニンビンから2時間かかってようやく胡朝の城塞にたどり着いた。
ニンビン-タインホア郊外にあるこちらの遺跡はベトナムホー王朝時代の遺跡で、タインホアはホー王朝の首都でもありました。
成立からわずか7年で中国の明に滅ぼされた王朝で、現在この場所には一部の門と城壁のみが残っています。
城壁の内部は広大な農地が続き、道路は地元の人々の通り道となっています。
入口を過ぎると唯一綺麗に残る南門が見えてきた。
ホー朝は1400年から7年間で滅亡した非常に短命な王朝であった。
右の通路は地元の人も使うようで、バイクがひっきりなしに駆け抜けていった。
この門は横から上に登ることができるようになっている。
門の上は何もないが、城塞の中を見渡すことができる。
城壁の中は広大な農地が広がるのみ。王朝の隆盛と衰退を感じる。
胡朝の城塞は多くが失われており、見どころと言える見どころはわずかに残る門と城壁のみです。ただ、この城壁に囲まれた部分は結構広く、一周歩くとかなりの時間がかかりそうでした。
せっかくなので歩いてみますが、内部はただの農耕地なので特に面白みはありません。タインホアやニンビンから片道2時間かけて田舎道をはるばる来た割には殺風景な世界遺産です。
しばらく歩いて行くと北側にも大きな門がある。
この門も世界遺産なのだが地元民のバイクが通り抜けていく。
北側部分は当時の城壁がよく保存されている。
城壁の内部も外部も大きな建物はなくのどかな光景が広がる。
こちらは西門。この門の周りはやや栄えていた印象。
この門もバイクや自転車で学生や農作業に従事する人が通り抜けていく。
滞在時間は1時間もあれば十分でしょうか。往復4時間という移動時間の方が長い世界遺産でした。
一応、南門のそばには出土品が展示された博物館がある。
しかしまあ、展示品も少なく、照明も暗く、味気ない。
世界遺産としての価値はなんとなく感じ取れましたし、逆に誰も来なさそうなレアな世界遺産を見られたので個人的には満足です。
復路も2時間かけて来た道をひたすら走っていく。
ニンビン駅に戻ってきた。朝早く行動したのでまだ昼過ぎ。
ニンビンにはもう一つチャンアンの複合景観という世界遺産があるのですが、長旅で疲れていたしベッドで横になりたかったので休憩することにしました。
ベトナムは物価が安いのでビールもたくさん飲める。
午後はニンビンの街を散策しながら過ごしました。チャンアン複合景観の方は陸のハロンと呼ばれる人気の観光地でもあるため、昨日のドンホイと比べるとかなり栄えている印象です。
これまでの4日間で制覇した世界遺産は5つ。ベトナムの世界遺産も残すはあと3つです。そのうち一つはこの町にあるのでいよいよ制覇が近づいてきました。
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