セゴビア旧市街と水道橋の行き方
目次
日帰り難易度★★☆☆☆
セゴビアはマドリッドの北側、カスティーリャ・イ・レオンに位置しています。標高1000mを越えるこの街には大きな水道橋が残っており、スペイン有数の観光地です。
セゴビアには水道橋以外にもまるでお城のような外装の大きなカテドラルや、白雪姫の城のモデルにもなったといわれるアルカサルなど見所が点在しています。
マドリッドからの距離も比較的近く、有名な観光地であるため交通の便が非常に良いです。もちろんマドリッドから日帰りでの観光も十分に可能です。
セゴビアの行き方
セゴビアには高速鉄道用の駅と在来専用の鉄道駅と2種類ありますが、どちらも旧市街からはかなり離れており、旧市街へはバスで10~20分ほどの移動が必要になります。バスはローマ水道橋の真下に停車します。
一方で長距離バスのバスターミナルは旧市街の入り口に位置し、水道橋へはゆるやかな上り坂を歩いて10分ほどで着きます。乗り換えの手間などを考えると、セゴビアへはバスの利用をおすすめします。
セゴビア行きのバスはSepulvedana社が独占しており、マドリッドのモンクロア・バスターミナルから運行しています。所要時間は片道2時間弱。本数は1時間に一本程度です。
利用者が多いので毎回満席近くなります。当日購入だと埋まってしまう可能性もあるので、予約をしておくと便利です。帰りの便は比較的空いているので特に気にする必要はないかと思いますが、気になる方はこちらも予約をしておきましょう。
セゴビア旧市街と水道橋
セゴビアはカスティーリャ王国時代に中心都市として栄えた町です。中世の町並みを残す市街や、カテドラル、アルカサルが世界遺産に登録されています。
また、旧市街が北側に位置するのに対して街の西南にはローーマ時代の巨大な水道橋があり、そちらの方が有名でしょう。
カテドラルは街の高い位置にあります。まずは水道橋を見学し、その後北のカテドラルやアルカサルを見学すると良いでしょう。
ローマ水道橋
セゴビア観光の代名詞ともされるローマ水道橋は、1世紀頃に建築された物です。遠くのアセベダ川からの水を引くためのものと推定され、全長は700mを越えます。
ローマ式のアーチ構造が特徴的で、最も高いところで28m、10階建ての建物くらいの高さになります。
橋の麓にはインフォメーションやバス停、飲食店など観光施設が多数ありとても便利です。
バス停の交差点から東に向かって進んでいくと、遠くに橋が見える。
途中にはロマネスク様式のサン・ミリャン教会がある。内部見学は不可。
道路の先に大きな水道橋が見えてきた。歩いて10分程度で着く。
見上げるほどの大きさの水道橋。綺麗な状態で残っているのも素晴らしい。
すぐ前は広場になっている。駅からのバス停はこの目の前に停車する。
近くで見ると柱の太さに驚く。2000年前の建築とは思えない造りである。
石柱とアーチ構造が美しい。マドリッド近辺でもトレドに次ぐ人気の観光地である。
上には展望台のような場所があり、水道橋を見下ろすことができる。
水道橋の端の部分。1800年代後半まで、実際に水を流して使用されていた。
カテドラル(大聖堂)
セゴビア旧市街の中心部に位置している大きなカテドラルは、建築の着工から完成までに200年近い年月を費やしています。また、白を基調としたその美しい外観から、カテドラルの貴婦人という呼称がついています。
内部は空間を広く使用したゴシック様式です。鐘楼にはスペイン語の現地ツアーで登ることができます。40分程度の短いツアーですが、一番高い場所からセゴビア旧市街を眼下に眺めることができます。
マヨール広場にはたくさんの飲食店やお土産屋が建ち並ぶ。
マヨール広場に面した大きなカテドラルは、カテドラルの貴婦人の名にふさわしい。
内部はゴシック様式特有の太い柱と大きな窓が目に入る。
たくさんの彫刻品や宗教絵画が飾られているが、内装自体はシンプルである。
祭壇には華麗な金細工が施されている。カテドラルは夜9時まで開いている。
回廊部分はかなり高く作られている。どの部分も白を基調としている。
裏側の回廊から見たカテドラルの外装。末広がりで白いスカートをまとう貴婦人からこの名がついた。
全面をタペストリーで覆われた部屋。正面にはキリスト像が置かれている。
カテドラルの鐘楼
カテドラルの奥には、鐘楼に続く扉があります。鐘楼へは40分ほどのツアーのみで訪れることができます。ツアーの言語は英語で、ツアーへの参加はチケット売り場で行います。
開始時間は行くまで不明でしたが11月-3月は10:30 ; 12:00 , 13:30 16:30 、4月から10月は10:30 ; 12:00 , 13:30 , 16:30 , 18:00 19:30 です。参加者は10人もいませんでしたが、最大で45人だそうです。まだ余裕もありそうだったので予約の必要は無いように思います。
ただし、エレベーターのようなものはなく、上までは長い階段を自力で登る必要があります。
上る前にまず、映像を見てカテドラルの歴史を学ぶ。
カテドラルの上部にある修道僧の生活スペースなどを見学する。
かなり狭いスペースである。風呂場など一連の生活の場が整っている。
長くて狭い階段を登りきると、たくさんの鐘が設置されている鐘楼に着く。
“カテドラルの貴婦人”を上から眺めることができる。遠くに水道橋も見える。
北側の風景。町はずれに白雪姫のモデルとなった城、アルカサルが見える。
西側の風景。旧市街は要塞として機能していたためかなり高い位置につくられている。
鐘楼の高さは約86m。他に高い建物がないので遠くまでよく見える。
アルカサル
セゴビアのアルカサルは旧市街の北西の端に位置しており、ディズニー映画白雪姫のモデルとなった城でもあります。もともとローマ時代の要塞が築かれていたものを城として改築し、歴代のカスティーリャ王によって増改築が進められました。
1800年代の大規模な火災によって大部分が焼失し、その後復元されたため、建物の内装などには新しさがありました。
こちらも城の上部分に別料金で登ることができますが、エレベーター等の補助がないため自力で上がることになります。
かなり町はずれまで歩くことになる。カテドラルからは下り坂を15分ほど。
城の正面にはスペイン独立戦争の英雄の像が置かれている。
白雪姫の城、アルカサルの全景。主に上部のつくりに特徴がある。
城の周りは深い堀に囲まれており、防衛面の強さを実感する。
城に入るとまずは武器のパティオと呼ばれる、開放感のある中庭に出る。
旧王宮の間。のちにこの部屋の右に建物が増築されたため、右壁面には窓の跡が残る。
ガレー船の間と呼ばれる部屋。左側の壁の窓は増築される前の外壁であった痕跡。
玉座の間の天井部分。どれも豪華な飾りつけだが、修復後であるため新しさが残る。
こちらの諸王の間には歴代の王の名前と彫像が天井に飾られている。
広い中庭は時計のパティオと呼ばれている。外壁の模様も独特である。
おしゃれな外壁や屋根は、快適な居住空間を演出したのであろうか。
城の先端部分。古風な井戸と変わった外柵はおとぎ話の世界のようである。
城の上には別料金で登ることもできる。眺めが素晴らしい。
セゴビアの旧市街を一望できる。中央に見えるのがカテドラルである。
上部から見たアルカサルの姿。現実離れしたおしゃれな城である。
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