サンティアゴ・デ・コンポステーラ 【スペイン】 行き方と難易度

サンティアゴ・デ・コンポステーラの行き方

日帰り難易度★★★☆☆

サンティアゴ・デ・コンポステーラはスペイン北西部にあるキリスト教の聖地です。聖ヤコブが埋葬されているとされ、バチカン、エルサレムと並び世界中から巡礼者が集まってきます。

スペインの北部には、ピレネー山脈からゴールであるサンティアゴ・デ・コンポステーラに続く巡礼路が700~900kmに渡って続いており、今なお歩いて聖地巡礼を行う人が後を絶ちません。すべて歩くと1ヶ月以上かかるといわれています。歴史あるこの巡礼路は別で世界遺産に登録されています。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの行き方

スペインの北西部に有り、各都市から離れた位置にあるため訪れにくい場所となっています。巡礼路を歩くのでなければ、鉄道かバスを使います。

マドリッドから高速鉄道で6~7時間程度、バスでは9時間弱になります。また、ポルトガルのポルトからも国境を越えるバスが出ており、時差を抜いて5時間程度で到着します。各都市から離れているため日帰りは難しいです。また、スペイン国内でも気温が低い地域なので、寒さの対策をしておきましょう。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの駅。ア・コルーニャ行きの途中駅であることが多い。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ駅近くの風景。高い建物は少ない。

バスターミナルは街の北側に位置している。太い道を南へ歩く。

バスターミナルから旧市街へは坂道を上ることになる。30分以上はかかる。

旧市街の中心部にサンティアゴ・デ・コンポステーラのカテドラルがそびえている。

巡礼の長旅の終着点であるこの町は多くの旅人が行き交っている。

丘の上に作られているため、町中は非常に坂が多い。

街の中心部にそびえるカテドラル。聖地にふさわしいたたずまいをしている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(カテドラル)

9世紀にこの地で聖ヤコブの墓が発見されて以降、何世紀にもわたってキリスト教の重要な聖地となっています。ヨーロッパ各地から巡礼路を通って信者が通い、現在でも各地でたくさんの巡礼者に出会いました。

その旅の終着点であるここサンティアゴ・デ・コンポステーラでは、毎日正午に巡礼者のためのミサが行われます。教会が満席になるほど旅人が押し寄せるミサでは、途中で感動のあまり泣き崩れる人を見かけました。運が良ければこのミサの際に、大きな芳香炉をふりまわすボタフメイロの儀を見ることができます。

カテドラルの正面入り口。2018年5月時点では大規模な改装工事中であり、足場が組まれていた。

カテドラル前のオブラドイロ広場は旅の終着点である。抱き合い、泣く巡礼者の姿があった。

カテドラルの内部。巡礼者が集う身廊は広く作られている。

中央の祭壇付近。ボタフメイロが行われる場合、広間には芳香炉が掲げられている。

カテドラルの回廊部分。美術館や図書館などと同じチケットで入場することができる。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの図書室。ヨーロッパらしい雰囲気がある。

美術館にはたくさんの宗教画や装飾などが飾られていて興味深い。

高い通路に上ることができ、聖地の旧市街の町並みを眺めることができる。

上から見たオブラドイロ広場。昼頃にかけて巡礼者が集まってきた。

巡礼者のためのミサ / ボタフメイロ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂は正午になると巡礼者のためのミサが開催されます。ボタフメイロも含めると所要時間は1時間ほどです。巡礼者の名前の読み上げや、合唱、ミサなどが行われます。

長い距離を旅してきた人々の目的は、聖地の巡礼とこのミサで有り、感動のあまり泣き出す人も後を絶ちません。参加者は多く、30分前には席は埋まってしまうので、座っていたい場合は早めに行きましょう。時間を過ぎてしまうと入場ができません。

ボタフメイロはサンティアゴ・デ。コンポステーラの伝統で、礼拝堂内に吊された芳香炉に芳香剤を入れ、ものすごい早さで振り回します。昔、長距離を歩いてきた巡礼者は汗や汚れのにおいが染みついており、カテドラル内部には彼らの悪臭が漂ったといいます。

こうした悪臭を振り払うために、芳香炉を振り回してカテドラルを良いにおいに保ったそうです。ボタフメイロの開催は不定期で、年間行事の他、多額の寄付があった際にのみ行われます。出会えたら非常にラッキーな行事です。

正午のミサが近づくとどんどん人がカテドラルに集まってくる。時間を過ぎると入れないので注意。

正午になると巡礼者のためのミサが始まる。座席は満席で、立ち見の人も多数いる。

カテドラルに吊された芳香炉。これを6人の男性がひもでコントロールしながら振り回す。

芳香炉はものすごい速さでブランコのように振り回される。

サン・マルティン・ピナリオ教会

サンティアゴ・デ・コンポステーラのすぐ近くにある教会です。内部は博物館のようになっており、多岐にわたる分野の展示があります。中でも礼拝堂の金色の祭壇は豪勢なバロック様式を象徴していて見応えがあります。

サン・マルティン・ピナリオ教会。カテドラルの脇にひっそりとたたずむ。

教会の礼拝堂部分は比較的おとなしい造りとなっている。天窓が有り内部は明るい。

祭壇は装飾がちりばめられ、豪勢を極めたバロック様式の特徴を繁栄している。

一階部分の聖歌隊席。木彫りであるため、独特のにおいが漂う空間である。

二階部分の聖歌隊席。一つ一つの座席に細かな木彫りの彫刻が施されている。

 

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