バターリャ修道院の行き方
目次
日帰り難易度★★★★☆
現スペインのカスティーリャ王国が軍を率いた際にこのバターリャの近郊で戦いが起こりました。ジョァン一世はこの地で3万もの軍勢を打ち破ったといいます。
その奇跡の勝利を記念して建てられたのがこのバターリャ修道院です。未完成のまま終わってしまった未完の礼拝堂などが残っています。
バターリャの行き方
バターリャはリスボンの北側に位置しています。他の2つの世界遺産トマールとアルコバサのちょうど中間地点付近にありますが、陸の孤島とも言えるほど交通の便が悪い、小さな町です。鉄道は通っておらず、リスボンからはバターリャ行きのバスを利用することになります。
バスの本数も極端に少なく、2~3時間に1本程度しかありません。逃さないようにしっかりと時刻を調べておきましょう。トマールからバスを使う場合は途中でバスを乗り換える必要があります。
バターリャのバスターミナルは町の東側にある。修道院へは徒歩10分程度。
歩くとすぐに大きな修道院の外観が見えてくる。入り口は建物の裏側にある。
世界遺産の修道院以外に見所はないので、大きな町であるトマールかアルコバサに泊まる方が良い。
町の広場には大きな騎馬像がある。町の英雄の像である。
バターリャ修道院の入り口。ここの中でチケットを購入する。
バターリャ修道院
バターリャ修道院は前述したとおり、現スペインのカスティーリャ王国から侵攻を受けた戦いにおいて劇的な勝利を記念して建てられました。アルコバサ修道院を参考として建てられ得たというこの修道院はポルトガルを代表するマヌエル様式や当時の流行であったゴシック様式を用いた建築となっています。修道院自体の規模は小さく、1時間もあれば全体を見て回れるでしょう。
バターリャ修道院の教会部分。大きな柱と広い空間はゴシック様式の特徴である。
創設者の礼拝堂には、英雄ジョアン1世やエンリケ航海王子の棺が置かれている。
ジョアン1世の回廊。縄をモチーフとしたマヌエル様式の装飾が特徴である。
回廊からは修道院を眺めることができる。バターリャは小さな町だが、この建物はとても大きい。
ロープをイメージしたマヌエル様式の装飾が回廊を彩っている。
参事会室にある無名戦士の墓。隣接する博物館も戦争をテーマとした展示が多い。
こちらはアフォンソ5世の回廊。増築された部分だが、装飾は質素なゴシック様式である。
中庭には糸杉が植えられている。光を室内に多く取り入れるよう、窓が大きくなっている。
アフォンソ5世回廊はジョアン1世回廊と比べると全体的に地味な印象を受ける。
バターリャ修道院の外観。色あせてもなお当時の美しさを思わせる。
未完の礼拝堂
バターリャ修道院には建設が途中で終わってしまったために屋根部分がない未完の礼拝堂という部分があります。計画が頓挫した理由は設計ミスや財政難、ジェロニモス修道院の建設に着工したためなど様々な説が唱えられていますが、明確にはわかっていません。館内とはつながっておらず、いったん外に出てから再度入る必要があります。
回廊から出て右手に進むと未完の礼拝堂が見えてくる。入り口は画像中央付近に見える。
未完の礼拝堂の入り口。礼拝堂自体は大きな構造である。
建築計画が頓挫したため屋根部分がないという珍しい状態である。
礼拝堂には豪華な装飾と美麗なステンドグラスが残っている。
上側の部分が全くないため、見上げると空が広がっている。
礼拝堂の内部は風雨にさらされてしまっており、劣化も激しい。
次の世界遺産へ
アルコバサ修道院 【ポルトガル】 日帰り難易度と行き方 / No.21
前の世界遺産へ
トマールのキリスト教修道院 【ポルトガル】 日帰り難易度と行き方 / No.19
[amazonjs asin=”4478821380″ locale=”JP” title=”A23 地球の歩き方 ポルトガル 2018~2019″]本サイトで紹介する情報は筆者の訪問当時の現地情報となります。実際に行ってみて変更や意見等がございましたら、コメント等でお知らせいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
また、本サイト内の記述、画像、写真の無断転載・転用を禁止します。
コメントを残す