オマーンの世界遺産カルハットの都市遺跡とバハラ城塞 【エジプトとアラビア半島】 旅行記6日目

オマーンの世界遺産カルハットの都市遺跡とバハラ城塞

6日目。23か国目、オマーンの世界遺産を巡る。

嵐の予感

8時にスールの宿で目を覚ました私は、昨日よりも明らかに体調がよくなっているのを感じた。昨日のリベンジということで、カルハットの世界遺産を目指すため、重い腰を上げバスターミナルに向かった。

快適だった宿を出ると、鮮やかな青空と潮の香りが飛び込んできた。

昨晩遅く、暗い中たどり着いたスールの街は、よく見ると比較的大きな街のようである。

街の中心に向かって歩みを進めると、大きなモスクが目に入った。

ガイドブックにも載らないような、オマーンの小さな小さな街スールから、カルハットの都市遺跡を眺めて首都のマスカットに戻る。そして、もう一つの世界遺産”バハラ城塞“を目指すのがこの日のミッションであった。

GoogleMapを頼りに街のバスターミナルに歩いてきた。目印は無く、ただバス停の柱が立っているだけの、お粗末な場所であった。

マスカットに戻るバスは8:30と16:30の2本だけと書いてある。

しかも、である。近くにいたおじさんいわく、16:30の便はこの日の午後からストームが来るらしく、運行しないのだそうだ。オマーンは車社会なのか公共交通網が全くもって発達しておらず、バスを待つだけで時間を浪費してしまう。

今日マスカットに戻る手段が無くなってしまい、看板を見て途方に暮れる私に、近くにいたおじさんたちが話しかけてきた。乗り合いのタクシーが、人が集まるとマスカットに向けて出るらしい。

カルハットの世界遺産に行きたかった私は迷った。でなければ、わざわざスールまで来た意味がなくなってしまうではないか。

スマホで調べると、どうやら本当に午後はストームになるらしかった。5DHR(ディルハム)と料金的には高くはなさそうだ。カルハットで写真を撮る時間をもらうという条件で、私はそのタクシーに乗り込んだ。

先に女性が一人乗っており、私が乗り込むとすぐに行商人風の男が乗り込んできてスールを出発した。

カルハットの都市遺跡

スールを出て高速道路をひた走り、30分もしないうちにカルハットに着いた。遠目に、世界遺産の遺跡が見える。

11-15世紀ごろに栄えた海商都市カルハットの名残となる遺構が残る。

丘の上に残る明確な構造物は、このビビ・マリヤム廟のみである。その他は当時ポルトガルの進行により大半が失われてしまったのだそうだ。

遠目から目いっぱいズームして撮影。できれば近くで見たかったが、またいつかにしよう。

カルハット自体が非常に小さな町で建物らしい建物はほとんど無く、民家が見える程度である。アクセス自体はスールを拠点にするのが正解だったようだ。

同乗者を待たせるわけにもいかず、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にし、車に乗り込んだ。

タクシーは飛ばしに飛ばし、前日バスで5時間かかった道を快走していく。

同乗した女性がお茶を入れてみんなに配ってくれた。ほのぼのしていい。旅の醍醐味。

タクシーはマスカットへの道をなんと2時間半で快走し、11時にはマスカットについてしまった。予定の無い行き当たりばったりの計画。飛行機でクウェートやカタールに飛ぶのも良いが、もう少しオマーンを旅することにした。

ここから車で3時間くらいの場所にバハラァという場所がある。そこに世界遺産バハラ城塞があるのである。

バスターミナルをさまようが、なかなかバスは見つからない。

オマーンは本当に公共交通機関が不便で、本数が絶望的に少ない。シェアタクシーも見当たらず時間だけが過ぎていく。

仕方が無いので、客引きの一人と交渉して、1人でタクシーを使ってバハラに行くことにした。10DHRだった。

オマーンの高速道路は車線が広く、ドライバーも良く飛ばす。適当に乗ったタクシーは、120km/hを常に出すタイプのドライバーだった。何度も冷や冷やする瞬間があったが、一番怖かったのは、まさに事故って横転している車が路上に転がっているのを見た時であった。

恐怖のドライブは2時間続いた。タクシーは面白みのない荒野を快走し、バハラには午後14時くらいに着いた。

駐車場に降り立つと丘の上に大きな砂の城が見えた。世界遺産、バハラ城塞だ。

砂上の楼閣

オマーンの世界遺産の一つ、バハラ城塞は日干し煉瓦と砂岩で構築された城塞で、砂漠の交易におけるオアシスとして繁栄したのだそうだ。

しかし、満足な補修がなされておらず、砂や崩れやすいレンガと言う特性上、危機遺産に認定されていた歴史を持っている。

階段を登り、道に沿って歩いていく。近くで見ると文字通り砂の城である。

城塞の入り口。中東らしさを感じる独特なたたずまいである。

内部は要塞のように入り組んでいて、見ごたえがあった。これだけ素晴らしい世界遺産なのにも関わらず、人がほとんどおらず、空いていたのも良かった。

オマーンの大半を占める荒野地帯では、このような緑が茂るオアシスが本当に重要だったのだろう。

修復されたものとはいえ、きちんと砂やレンガで建築されている。

都市自体が城壁で囲まれており、ここは防衛拠点としての機能を果たしていた。

城壁は迷路のように入り組んでおり、探索するだけでも楽しかった。眺めのいい上部からはあたりが見渡せるようになっており、木が茂るバハラの街が見渡せた。

旅も中盤から後半に差し掛かる中で、この世界遺産は印象深い思い出として私の記憶に刻まれた。

城の見学を終えた私は迷っていた。

バハラは大きな街ではなかった。ここから北と南側、それぞれ徒歩30分の場所にホテルが1件ずつ、あるのみであった。

中東の物価に苦しむ私は、タクシーの出費は抑えたかった。日の暮れかかる荒野を一人、ホテルを目指して歩きだした。

・・・

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代り映えの無い荒野が続く。遠くに見えていたバハラ城塞もいよいよ見えなくなると、治りかけの風邪がぶり返してきたように感じた。

しんどさとホテルが一向に見えない焦りから、道端のくぼみで野宿を考えたほどであった。歩いては休み、休んでは歩きを繰り返し、ようやく荒野に街を見つけた。

世界遺産、バハラ城塞の看板。果てしない荒野がオマーンの特徴だ。

ようやくたどり着いた一軒の宿に駆け込むと、気絶するように体を休めた。

気が付くとどっぷり日が暮れていた。写真は私が泊まったバハラの貴重なホテルである。

旅も終盤に差し掛かっている。明日はカタールはドーハに入る計画だ。日本代表のサッカーの試合があるのだそうだ。間に合えば見に行きたかった。

まずは風邪を追い払うことだ。中東に入国してから続く体調不良に別れを告げるべく私は眠りの世界に逃げ込んだ。

 

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