プランバナン寺院群 【インドネシア】 行き方と難易度

プランバナン寺院群の行き方

日帰り難易度★☆☆☆☆

プランバナン寺院はジャワ島ジョグジャカルタ近郊にある遺跡群で、9世紀のシャイレンドラ王朝時代の建築とされています。

最も大きなロロ・ジョングラン寺院はヒンドゥー教寺院ですが、同時期に近い位置にボロブドゥール寺院が建設されていることから、仏教とヒンドゥー教が友好的に交流していたことが窺えます。

プランバナンは空港から車で15分ほどの位置にあり、また市内交通バスも通っているためアクセスが容易です。ロロ・ジョングランはバスターミナルから徒歩5分ほどですが、周辺のカラサン寺院、サリ寺院、サンビ・サリ寺院、プラオサン寺院はバイクをチャーターするのが良いでしょう。

プランバナン寺院群の行き方

プランバナンはジョグジャカルタ市内東部に位置しています。市内バス1A及び1Bが空港を経由して終点のプランバナンまで向かいます。

乗り換えが必要なケースがあるのであらかじめバス同乗の係員に聞いておくと良いでしょう。市内から約40分ほどで到着します。

プランバナンバスターミナルからは徒歩5分ほどです。

トランスジョグジャの路線図。公式サイトより引用

プランバナンバスターミナル。降りるとトゥクトゥクセールスが群がってくる。

バスターミナル前の大通りを東に向かって歩いて行く。

徒歩5分ほどで大きな駐車場の入口に着く。

プランバナンのチケットオフィス。昼以降は混雑する。

ロロ・ジョングラン遺跡

ロロ・ジョングラン遺跡はプランバナン寺院群の中でも最も大きな寺院で、ヒンドゥー教の神シヴァと、ブラフマー、ヴィシュヌといった神が祀られています。

遺跡の設立は9世紀頃とされ、主堂とされる高さ47mのシヴァ神殿はレリーフと共に綺麗に保存されており、近くで見ると圧巻です。

遺跡内には日陰がなく、日中は強烈な日差しが差し込んで暑くなるので暑さ対策があるとよいでしょう。

ゲートから少し歩くと大きなロロ・ジョングラン遺跡が見えてくる。

中央の一番大きなものが主堂で高さは47m、10~15階建てのビルに相当する。

近くで見るとレリーフや飾りが非常に美麗なことに感動する。

基壇の一周は歩くことができる。装飾がとても美しい。

ヒンドゥー教の象の見た目の神、ガネーシャが祀られている。

こちらはヒンドゥー教の聖牛ナンディンが祀られている祠。

ロロ・ジョングランの周りには崩壊した石が多数積み上げられている。

・ルンブン遺跡

ロロ・ジョングランと同じ敷地内に位置する小さな寺院で、セウ寺院に行く途中で見ることができます。小さな遺跡で見所もありませんが、観光客がいないのでゆったり見学できます。

ルンブン寺院はロロ・ジョングランから歩いて数分の場所にある。

セウ寺院に行くならば見落とさないようにしたい。

・ブブラ寺院

ルンブン寺院と同じく、ロロ・ジョングランの敷地内にある遺跡です。大きな祠が一棟建っているだけのシンプルな寺院遺跡ですが、装飾は丁寧に作り込まれているのが分かります。

ロロ・ジョングランと似たような外装の遺跡。ルンブン寺院から少し歩く。

セウ寺院

ロロ・ジョングランと同じ敷地内にある大規模な遺跡です。こちらの遺跡は前述のルンブン寺院、ブブラ寺院とは異なりやや規模の大きな寺院です。遺跡の周囲には崩壊した遺跡の後が多数残っています。

ロロ・ジョングランはヒンドゥー教の遺跡ですが、こちらのセウ寺院は仏教寺院となっており、装飾も仏教に関連する物になっています。

ロロ・ジョングランからは1kmほど離れているため、歩いて行くか、公園内を走れるレンタサイクルや公園を巡回する周回トレインを利用することもできます。自転車を借りるとブブラ寺院、ルンブン寺院も巡りやすくなるのでおすすめです。

セウ寺院の手前には崩壊した遺跡の残骸がたくさん残っている。

ややスケールが大きな寺院。観光客が少ないのでじっくり見学したいい。

セウとは千のという意味で、この寺院の周囲は無数の祠に囲まれていたと言う。

真横から見たセウ寺院。頂上部分の尖塔が丸みを帯びているのが特徴。

壁のレリーフ部分には仏陀の座像など仏教的な装飾が施されている。

カラサン寺院

カラサン寺院はプランバナン寺院群の中に含まれる寺院遺跡のうち有名な物のひとつです。インドネシア最古の寺院ともいわれており700年~800年代にかけての建築です。

ジョグジャカルタとプランバナンを結ぶ大きな国道沿いにありますが、プランバナンからは3kmほど離れています。トゥクトゥクかバイクタクシーをチャーターして他の遺跡群と共に巡るのが良いでしょう。

町中に巨大な遺跡があるので遠くからでもよく目立つ。

遺跡の大きさは、周りの家と比較するとよく分かる。

仏像が置かれていたと思われる部分は、仏像が失われて空洞になっている。

1300年前の物とは思えないほど、遺跡の装飾は作り込まれている。

サリ寺院

サリ寺院は3階建ての大きな寺院で、僧侶たちが暮らしていたといわれています。内部は3層の大きな部屋に分かれており、生活していたと思われる空間が見受けられます。

ロロ・ジョングランから西に2.5kmほどの国道沿いに位置しており、先述のカラサン寺院の道路を挟んだ反対側になります。往復の手間を考えると、トゥクトゥクやバイクをチャーターするのが良いでしょう。

3階建ての大きな遺跡は、他の遺跡と少し構造が異なっている。

世界遺産の遺跡で地元の子供達が秘密基地遊びをしていた。歴史の流れを感じる。

サリ寺院の裏側。美しい彫像が窓枠に沿ってスペースいっぱいに彫られている。

プラオサン寺院

プラオサン寺院は8~9世紀シャイレンドラ王朝時代の建設とされ、ヒンドゥー王家と仏教王家の婚姻を記念して建てられたと言われています。

このため遺跡にはヒンドゥー教的な要素と仏教的要素が混在する形になっています。また、プラオサン寺院は道路を挟んで南北に分かれた構造をしています。

ロロ・ジョングランの入口からは2.5kmほど北東方向にあり、他の遺跡とも離れているため訪れるのはやや困難です。こちらもチャーターした車やバイクで他の遺跡と一緒に訪れるのが便利です。

プラオサン寺院は大通りから外れた農村地帯の一角にそびえている。

2つの仏塔が残っている。尖塔部分の形が異なることにも注目。

遺跡の周囲は崩壊してしまったストゥーパの残骸が残っている。

近くで見ると均整の取れた石積みや天人像の彫刻などがよく見える。

南部の遺跡は崩壊が激しく、小規模になっている。

ほとんどの塔が崩れてしまっているが、綺麗に修復されて残っているものもある。

サンビ・サリ寺院

サンビ・サリ寺院は地面より下にある一風変わった寺院で、火山灰で埋もれていたのを後世になって発見されました。

ヒンドゥー教様式の寺院で、ガネーシャや女神像の彫刻が施されています。また寺院には珍しく外側を強固な壁で囲まれています。

ロロ・ジョングランからは6kmほど離れており、途中で川を渡るなど他の遺跡からも遠いためとても訪れにくい世界遺産です。

地面よりも深い位置にあるサンビ・サリ寺院。地下に降りて見学する。

別角度からの写真。周囲を壁に囲まれているのがよく分かる。

地表下6mの位置にあり、地元の農民が掘り当てるまで地中で眠っていた。

本堂部分は非常に小さい。建築は古マタラム王朝と呼ばれる王朝で8-9世紀頃の遺跡である。

裏側には鬼面のカーラの下に女神像が彫られている。

サンビ・サリ寺院のさらに外側は大きな石壁で囲まれており一部が発掘されている。

 

次の世界遺産へ

サンギラン初期人類遺跡 【インドネシア】 行き方と難易度

前の世界遺産へ

ボロブドゥール寺院遺跡群 【インドネシア】 行き方と難易度

本サイトで紹介する情報は筆者の訪問当時の現地情報となります。実際に行ってみて変更や意見等がございましたら、コメント等でお知らせいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

また、本サイト内の記述、画像、写真の無断転載・転用を禁止します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です