古都ホアルーとニンビンからハロン湾まで格安バス移動
午後はチャンアンの景観関連遺産に含まれるベトナム最初の王都、古都ホアルーを見学します。ゆっくりとしたスピードでバイクを運転し、古都ホアルーに着きました。
古都ホアルーはベトナムで最初の独立王朝が誕生した地で、その文化的価値こそがチャンアンの景観関連遺産が複合遺産である所以でもあります。
古都ホアルーの入口。この場所もチャンアン景観関連遺産にも含まれている。
今からおよそ1000年前に、この地にベトナムの王朝が誕生した。
チャンアンの静かな景観の中に、古都ホアルーがひっそりとたたずむ。
現在この場所には皇族たちの小さな祠が建てられている。
このあたりに約1000年前、ベトナム独立王朝ディン朝の首都が置かれていた。
ベトナム史においても非常に重要な意味を持つ点で、文化遺産としての価値も認められた。
こちらは2代皇帝のレ・ダイ・ハンの祠がある場所。
門の前には石に彫られた龍の置物が置かれている。
このあたりはチャンアンのボート乗り場と比べるととても静かな時間が流れており、ベトナムの歴史に思いを巡らせることができました。
祠の裏手には小さな博物館があり、発掘現場が保存されている。
小さな展示館だが発掘の様子やベトナムの歴史に関する展示がある。
当時の物と思われる土台部分が出土している。下に降りることはできない。
こちらは初代皇帝ディン・ティアン・ホアンが祀られている場所。
こちらも門の前には大きな龍石が置かれていた。
ベトナムを統一した初代皇帝、ディン・ティアン・ホアンが祀られている祠。
建物は17世紀の再建だが、ホアルーはまさにこの場所に栄えていたという。
小さい祠があるだけだが、独特の雰囲気を肌で感じた。
美しい自然の中にあるので、古都ホアルーはより神聖に感じた。
チャンアンの世界遺産としての価値を再認識したところで見学を終え、ニンビン市内に戻ります。雨がやんだことで交通量が若干増えており、行き以上に緊張しながら運転しました。
宿に戻ってきたのは15時頃。戻ってくるなりオーナーがものすごい剣幕で怒ってきました。
もともとすでに年季が入ってぼろぼろのバイクのミラーを指さし、
少しひびが入ったぞ。どうしてくれる。
とものすごい剣幕ですごんできました。バイクを運転したかったわけではないし、強引にレンタルさせられた感じも否めないので言い返そうかと思いましたが、もちろん事故は自分の過失でもあるのでぐっとこらえました。
弁償します。20万ドン(約1000円=宿1泊分くらい)で勘弁してください。
と言うと、急にオーナーは上機嫌になり、
さっきは悪かったな。運転疲れただろ。お茶でも飲んでいきなよ。
と、コロッと態度を変えたので驚きを通り越してあきれ果てました。お金で態度を変える人ほど信用ならないものは無いので、さっさと荷物をまとめて出発します。
歩いてニンビンのバスターミナルに向かいます。バスターミナルで時刻表を見ると、ニンビンからハロン湾のあるバイチャイへは1日2本、5:30と11:00の2本のバスのみでした。
つまり、次の便が出るのは翌日の朝5時半。これは失敗したなーとその場にたたずみます。
ニンビンのバスターミナル。正規バスの本数は意外と少ない。
バスターミナル周辺には流しのバイクタクシーがたむろしている。
ここまで来てニンビンにもう1泊するのはさすがにつまらないなあと考えを巡らせていると、一人のバイクタクシーのおじさんが声をかけてきました。
どこまで行くんだい?
ハロン湾のあるバイチャイに行きたいんだけど今日はバスが無いんだよ。
ああ、ここのバスは朝の2本しか無いからな。
ここで、バイクタクシーのおじさん達や近くにいた店の人が集まりだして何やらいろいろ相談しています。バイチャイに行く手段を相談しているように見えました。翻訳アプリと地図を交互に出しながら、
今からバイチャイに行きたいなら流しのバスを拾いなよ。
流しのバス?今からでもバイチャイに行けるの??
ここからバイクで5分ほどの場所に大きな通りがある。そこでバスを拾ってあげるから乗りなよ。
と行ってくれました。ここからバイクで5分??得体の知れない場所に連れて行かれるのはやだなあと少し警戒します。
ただ、周辺のお店の人なども、確かに流しのバスがあるからそこからなら行けるだろうと念を押してくれます。バイクで5分なら最悪歩いて戻ってこられるか、、??街から離れそうになったら降りればいいいか、、??
やはり疑いの芽はぬぐいきれないのですが、提示された金額が相場くらいでたいして高くも無かったし、このままニンビンにいてもすることも無かったので着いていくことにしました。
すると、本当に5分ほどで大きな通りに着き、路肩に停車しているバスがいました。どうやらこのバスはバイチャイを経由して中国との国境の町モンカイまで向かうそうです。
つまりこのバスに乗れば夜にはバイチャイに着くとのこと。バイクタクシーのおじさんに死ぬほど感謝してバスに乗り込みます。疑って済みませんでした。
さて、ニンビンからバイチャイへはバスで約5時間かかります。
やや小型のバスといった感じ。トイレは付いてないのでお気をつけて。
今は15時半を過ぎたところで、約5時間かかれば20時ころにはバイチャイに着く計算です。
車窓を眺めたりもしましたが、途中の大雨やバイクの事故、慣れないバイクの運転など1日で大分疲れもたまっていたようで、何度か浅い眠りに入りました。
乗ったとき乗客は2人でしたが、流しのバスなので途中で乗ったり降りたりを繰り返してゆっくりとバスは東へ進んでいきます。
すっかり日が暮れたころ、バイチャイの街に到着しました。
ハロン湾のある町、バイチャイに到着。時刻は20時半でバス移動は5時間ぴったり。
港町なのでうっすら潮の香りが漂っています。
バイチャイの街の比較的中心部に降ろしてくれたので、安ホテルがいっぱいありとても探しやすかったです。
1室を見つけ、交渉をして宿の確保をしました。ついでにハロン湾見学の相談もします。クルーズ船で1泊2日のコースもおすすめされましたが、今回は1日のツアーに参加することにしました。
すでにバイチャイにいるので朝からたっぷりハロン湾を楽しむことができるのがポイント。ツアー後はハノイまでの片道送迎もお願いしました。
すべての準備が整ったのでバイチャイ散策に繰り出します。
中国との国境に近いためか、中国系のお店が多く漢字表記の店を多く見かけました。
1日を終えたら現地料理と、とりあえずビール。
失敗続きの一日でしたが、チャンアン観光とバイチャイまでの移動、結果的に上手くいった1日でした。
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