アラゴン州のムデハル様式の建造物(サラゴサ編)の行き方
目次
日帰り難易度★★☆☆☆
アラゴン州のムデハル様式の建造物はアラゴン州の複数の都市にまたがります。
元はテルエルの4遺産が登録されていましたが、その後サラゴサの3遺産およびトベドの1遺産、セルベサ・デ・ラ・カニャーダの1遺産、カラタユドの1遺産が追加登録されました。
見所はおもにテルエルとサラゴサに位置しており、残りの遺産はサラゴサ南西部に位置します。本記事はサラゴサの3遺産の紹介です。
サラゴサの行き方
サラゴサはアラゴン州の州都にもなっている大きな都市です。マドリッドとバルセロナのちょうど中間地点に当たり、両都市を結ぶ鉄道やバスの中継地点となっています。
そのため、マドリッドからは高速鉄道で1時間半、バスでは3時間程度、バルセロナからは高速鉄道で2時間、バスで4時間程度で行くことができます。
鉄道駅とバスターミナルは連結しており、街の西側に位置します。中心部までは30~40分ほど歩きます。
サラゴサの駅。高速鉄道駅とバスターミナルが連結している。
バスターミナルもとても大きい。バスも多いので乗り場を覚えておく必要がある。
主にマドリッド-バルセロナを結ぶ高速鉄道が停車する。
高層ビルが建ち並ぶ大きな都市であり、スーパーなども充実している。
アルハフェリア宮殿
駅から歩いて10分ほど、中心街からはやや西寄りに位置しているのがアルハフェリア宮殿です。11世紀のイスラム王朝時代に建てられました。レコンキスタ後は改装されているもののイスラム風の模様や装飾を残したムデハル様式の建物となっています。内部は博物館のようにもなっており、さまざまな展示物が楽しめます。
イスラム風の高い塀と窓、丸みを帯びた見張り塔が特徴である。
中庭に面した広間。ムデハル様式の柱装飾群は見応えがある。
イスラム風の中庭。現在でも柑橘類が植えられている。
赤い染料をふんだんに使用した当時の天板が保存されている。
当時の王朝のマークが刻まれた小部屋がある。
王座があったとされる広間。松かさ状の金装飾が施されている。
イスラム風の中庭はどことなくアルハンブラを彷彿とさせる。
サン・パブロ教会
アルハフェリア宮殿からさらに東へ歩くこと10分ほどで到着するのが町中に小さくたたずむサン・パブロ教会です。イスラムのモスクとして建てられたため、外装は八角形の鐘楼や、丸みを帯びた尖塔、イスラム風の装飾が施された門構えなどが見られます。一方で内装はキリスト教の教会であり、見事な祭壇が置かれています。
アルハフェリア宮殿からは徒歩10分ほど。大きな鐘楼が町中に建つ。
サン・パブロ教会と鐘楼。鐘楼にはツアーで登ることができる。
独特なイスラム風の外観を持つサン・パブロ教会。
外壁の幾何学模様からもイスラム建築が基礎であることがわかる。
入り口の門。アーチ状の大きな扉が目を引く。
内部は普通のキリスト教の教会で、大きなギャップがある。
祭壇部分。豪華な金細工と両脇の大きな宗教画が目を引く。
パイプオルガンのある聖歌隊席。小さな教会なので観光客は少なかった。
ラ・セオ(サラゴサの大聖堂)
街のシンボルは聖母ピラール教会と呼ばれる荘厳で大きな教会です。そのピラール広場に面した東側に、ムデハル様式の最高傑作とも称されるラ・セオが悠然と建っています。大きな柱や壮大な内部空間はとても見応えがありますが、内部は撮影が禁止されていました。
ピラール広場に続くメインストリート。スペインでも5番目に大きな街である。
飲食店やスーパーマーケットが立ち並び、人通りも多い。
ピラール兵簿教会とピラール広場。このカテドラルは世界遺産ではない。
広場の東にあるのがラ・セオ。ピラール聖母教会よりも外装は静かである。
左側の入り口部分は工事中であった。ミナレットを思わせる大きな時計塔。
ラ・セオの外装。窓や屋根部分の飾りにイスラムの雰囲気を感じる。
外壁の装飾。細かな模様や色使いなど、ヨーロッパとは思えない建築物である。
内部は博物館を含め撮影禁止のため、内部の写真はございません。広々とした空間に豪華な調度品の数々、重厚な柱など見所はたくさんありますので、ぜひ訪れてみてください。
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