サン・ミリャン (ミジャン) のユソ修道院とスソ修道院の行き方
目次
日帰り難易度★★★★★
サン・ミリャン・ユソ修道院とサン・ミリャン・スソ修道院は山の中腹とふもとに位置する双子の修道院です。
内部は現地のツアーでのみ入場可能で、それぞれの修道院はシャトルバスが運行しています。スペインの巡礼路ナヘラという街から一日3本ほどバスが出ています。またはタクシーで所要30分前後、30ユーロ程度です。
ナヘラの行き方
サン・ミリャンの両修道院は近郊の街ナヘラからアクセスします。ナヘラは巡礼路途中の街で、鉄道が通っていません。また、Alsaが運行していないため、大都市からの直通便がありません。JIMENES社のローカルバスがブルゴスやログローニョ、サラゴサから運行しています。
ブルゴス-ナヘラ間が所要1時間半、サラゴサ-ナヘラ間が所要2時間半なので、ブルゴスまたはサラゴサからアクセスするのがおすすめです。ブルゴスには世界遺産のカテドラルやアタプエルカ考古遺跡が、サラゴサには同じく世界遺産のムデハル様式の建造物群があります。
ブルゴス-ナヘラのJIMENES社のバス時刻表。バスは空いているので予約の必要は無い。
ナヘラ-サラゴサのバス時刻表。本数は多く値段もそこそこである。
ナヘラのバスターミナル。巡礼路中の小さな街で、バスの終点ではないので注意。
小さな公園があるのみでロッカーもない。ここから車で30分ほどある。
ナヘラ-サンミリャンのバス時刻表。一日に数本しかないのでタクシーも検討しておく。
南方向へ進む。筆者はナヘラから行きはタクシーで30ユーロ程度、帰りは歩いた。
サン・ミリャンは山のふもとにある。ナヘラ-サンミリャンは歩いて4時間かかった。
いくつか小さな街を通過した。それぞれにバス停があった。
谷間にようやく大きな修道院が見えてきた。下にあるのがユソ修道院で規模も大きい。
サン・ミリャン・ユソ修道院。ユソは下方という意味である。
近くに寄ると建物の大きさに驚く。俗世を離れた小さな村に、修行の場がもうけられている。
サン・ミリャン・ユソ修道院
サン・ミリャン・ユソとサン・ミリャン・スソはチケット売り場が異なります。が、セットで買うことができました。どちらも現地のガイドツアーによる入場のみで、単体での入場はできません。ツアーはユソが約1時間弱、スソが30分ほどです。便宜上は上階にあるのがユソのチケット売り場、下階にあるのがスソ修道院のチケット売り場とのこと。ツアーの開始場所はチケットブース付近で、お土産売り場などもあります。意外と観光客は多いように感じました。建物はエドワード黒太子によって崩壊し、現在建つのは後の時代に再建されたものです。そのため、内装はバロック様式やルネサンス様式、ゴシック様式などの比較的新しい時代の工法が採用されています。
正面には駐車場がある。右手に見えるのがユソ修道院のチケット売り場。
修道院の裏側。ラ・リオハのエルエスコリアルと言われるほどの美しさがある。
大きな入り口の門にはサン・ミリャンのレリーフが大きく彫られている。
この小さな入り口を通ってツアーがスタートする。
回廊はゴシック・フランボワイヤン様式。柱の重厚さが特徴的である。
回廊の建築様式は一階と二階で異なっており、二階はルネサンス様式である。
この石段は建築当初に近い時代の物で、年代が掘られていた。
一番大きな礼拝堂部分。金色を使用した豪華な装飾に目をうばわれる。
扉を閉めたときの様子。薄暗い室内だが輝きを放っている。
聖堂は空間が大きくなるような造りである。ツアーに参加する観光客は意外と多かった。
祭壇部分。エル・グレコ派の修道士による大きな絵が飾られている。
大きな宗教画が8枚飾られており、その下には金色の祭壇が置かれている。
荘厳なフレスコ画と飾りで彩られた美術館。この修道院の見所の一つである。
修道院とは思えないほどの美しさは、まるで本物の美術館のようである。
回廊の二階部分は飾り気のない構造である。
図書館には歴史ある聖歌の楽譜などが収められている。
サン・ミリャン・スソ修道院
サン・ミリャン・スソ修道院は山の中腹にあります。歩いて行くこともできますが、チケット売り場の前あたりからシャトルバスが無料で運行しているため、そちらを利用すると便利です。双子の修道院ではこちらの方が歴史は古く、山の斜面を削って建てられているため、一部が洞窟のようになっています。修道僧の墓や権威ある人々の墓があり、聖地のようになっています。山奥にある小さな印象の修道院ですが、重要な意味を持つ建築物です。
シャトルバスを降りてすぐチケットを確認されるので準備しておくこと。
歩いて坂を登ると小さな修道院が目につく。これがサン・ミリャン・スソ修道院。
山の斜面を削って建てられており、向かって右側が洞窟のようになっている。
サン・ミリャン・ユソよりもかなり高い位置にある。
近くで見ると山の斜面に寄りかかるように建っているのがわかる。
回廊部分は開放感のある構造になっており、外の景色を眺めることができる。
廊下には当時の資料でもある岩の一部が保存展示されていた。
修道院の内部。規模としては普通の教会のように小さい造りである。
右手側は山の斜面に寄りかかるようになっている。
洞穴のようになっている礼拝堂。神聖な雰囲気が漂い、涼しい。
洞穴のようになっている墓所。棺桶が置かれているのが見える。
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